【聖地学講座第94回】
白山も富士山と同じように広大な山裾を持っています。北陸や美濃から白山にアプローチする道はかつて「禅定道(ぜんじょうどう)」と呼ばれた参拝の道で、白山に近づくにしたがって野生の力が増していきます。かつてこの道を辿った修験者や参拝者たちも、人跡が絶えて荒々しい野生の力が満ちていく光景に、自らが彼岸へと進んでいる実感を持ったのでしょう。金沢の人である泉鏡花は『高野聖』や『夜叉姫』といった作品で白山に連なる土地を舞台にしていますが、その幽玄な世界は誇張ではなくいまだに白山周辺に広がる光景です。
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1.白山信仰の聖地と人
・泰澄と神仏習合
・菊理媛という神、北陸の神の由来
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