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高野孟のTHE JOURNAL Vol.424 2019.12.16 ※毎週月曜日発行
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《目次》
【1】《INSIDER No.1025》
いよいよご臨終を迎えたアベノミクス
――金融緩和を諦めて財政緩和に転換?
【2】《CONFAB No.424》
閑中忙話(12月8日~14日)
【3】《FLASH No.329》
安全保障を損得勘定でしか考えられない低知能の似た者同士
――日刊ゲンダイ12月12日付から転載
【4】《shasin No.377》付属写真館
■■INSIDER No.1025 2019/12/16 ■■■■■■■■■■■■■■■■
いよいよご臨終を迎えたアベノミクス
――金融緩和を諦めて財政緩和に転換?
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内閣府が12月10日に発表した18年度国民経済計算の年次推計で、同年
度の実質GDPの対前年度比伸び率は0.3%、名目成長率はO.1 %、すなわ
ちほぼゼロ成長だったことが明らかになった。19年度も、消費増税の影
響もあり、前年度と同じかそれ以下の数値となることはほぼ確実であ
る。
それに続き12月13日に発表された日銀短観では、企業の目先の景況感
を示す指数は4四半期連続悪化で、「2013年3月調査以来、6年9カ月
ぶりの低水準」だった。ということは、まさに6年9カ月前に発動され
たアベノミクスは、全くの無駄に終わったということであり、その結
果、来年にかけて景気が下降局面に転がり込む公算が大きくなった。
ところが安倍政権は、この事態にきちんと向き合おうとはしていな
い。何事によらず都合の悪いことはコソコソと隠して知らんぷりを決め
込もうとするのがこの政権の常套手段だから、当たり前と言えばそうな
のだが、そこで国会にも国民にも何も説明せずに企んでいるのが「金融
でだめなら財政緩和」(12月11日付日経「大機小機」欄)という危険な
シフト・チェンジである。
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