メルマガ読むならアプリが便利
アプリで開く

2010年代の中国、絶頂と失速 米国の反転攻勢で貿易戦争は「無条件降伏」

勝又壽良の経済時評
  • 2019/12/23
    • シェアする
2010年が中国経済屈折点 民族派に担がれた習氏の失敗 迫りくる金融連鎖倒産の危機 「敗軍の将」習氏の責任とは あと僅かで2010年代が終わる。この10年間の世界経済の動きを見ると、中国の変化がもっとも大きかった。2010年にGDPで日本を抜いて世界2位の座についた。2012年、習近平氏が中国最高指導者に就任してからは、不動産バブルをテコにGDP成長率を下支えした。無理な経済成長を続けて米国経済を追い抜く。そういう、新たな野望を持つに至った10年である。 実は、2010年は中国経済にとって大きな屈折点に当る。総人口に占める生産年齢人口(15~64歳)比率がピークであった。中国が、日本経済を追い抜いたのは、この人口動態現象が大きな役割を果たしていたのである。 総人口に占める生産年齢人口比率が、ピークに達するまでを「人口ボーナス期」と呼ぶ。逆に生産年齢人口比率が下落に向かう局面を「人口オーナス期」と規定している。前者では、潜在成長率が上昇。後者では、潜在成長率が低下するのだ。中国は、2010年が経済の絶頂であった。その後は「下り坂」に入っている。だが、中国政府にその認識がなく不動産バブルとインフラ投資を続けていれば、その勢いで未来永劫に高い成長が約束されると見ていた。

この続きを見るには

この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)
これはバックナンバーです
  • シェアする
まぐまぐリーダーアプリ ダウンロードはこちら
  • 勝又壽良の経済時評
  • 経済記者30年と大学教授17年の経験を生かして、内外の経済問題について取り上げる。2010年からブログを毎日、書き続けてきた。この間、著書も数冊出版している。今後も、この姿勢を続ける。
  • 880円 / 月(税込)
  • 毎週 木曜日(年末年始を除く)