メルマガ読むならアプリが便利
アプリで開く

中国、豊かになる前に世界最大の老人ホーム、経済急減速で迎える愁嘆場

勝又壽良の経済時評
  • 2020/01/09
    • シェアする
日中の人口ボーナス期比較 「中国2049」重み知る 高齢人口重圧が未来を潰す 中所得国の罠に引っかかる 中国の「一人っ子政策」は、GDP世界2位への原動力になった。それは、2010年である。この年は、中国の「人口ボーナス期」のピークでもあり、それ以降は「人口オーナス期」へ局面転換した。そういう意味で、2010年が中国にとって記念碑的な意味を持っている。 「一人っ子政策」は、産児制限である。子どもの数を減らしたことは、総人口に占める生産年齢人口(15~64歳)比率を増やした。中国経済は、奔馬のごとく上昇カーブを駆け上がった。改革開放(1978年)から40年間、GDP平均成長率は9.8%へ押し上げられた。これからは、その反動期である「人口オーナス期」へ転換する。少子高齢化が急激に進行するのだ。 日本は、人口ボーナス期のピークを1990年に迎えた。その時の1人当りの名目GDPは、2万5380ドル(IMF調査)。中国の人口ボーナス期のピークである2010年の1人当りの名目GDPは、4524ドル(同)だ。日本の17.8%のレベルで、中国は人口ボーナス期のピークを迎えた。これは人口動態面で、中国が「豊かになる前」に日陰へ入る意味だ。日本と較べれば、決定的なハンディキャップを示している。

この続きを見るには

この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)
これはバックナンバーです
  • シェアする
まぐまぐリーダーアプリ ダウンロードはこちら
  • 勝又壽良の経済時評
  • 経済記者30年と大学教授17年の経験を生かして、内外の経済問題について取り上げる。2010年からブログを毎日、書き続けてきた。この間、著書も数冊出版している。今後も、この姿勢を続ける。
  • 880円 / 月(税込)
  • 毎週 木曜日(年末年始を除く)