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■■今週の選書
■■時短と成果が両立する 仕事の「見える化」「記録術」
■■谷口和信
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「見える化」という表現はトヨタ自動車による業務改善活動の観点
で2006年に初めて登場した。生みの親であるトヨタでは「問題を見
えるようにする」ことと定義している。
もちろん「見える化」で業務改善ができるのは、モノづくりの現場
だけではない。考える仕事、知的生産が必要な仕事にも、十分適用
できるものだ。
「見える化」の技術が身につけば、やるべきことが明確になり、始
めることが怖くなくなる。その結果、先延ばしがなくなる。そして、
時間に余裕をもって取りかかることができる。
だから、落ち着いて仕事を処理できるようになる。また、仕事のヌ
ケやモレ、忘れ、期限遅れなどのミスがなくなるなどといったこと
が発生にくくなり、仕事が効率的にすすめることができるはずだ。
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「見える化」とは書き出すことだ。書き出しておく必要がある理由
は、人は必ず忘れるからだ。基本的には、思いついたことはすべて
書くことだ。予定や人から頼まれたこともその場でメモすることだ。
すべて書けば、意志の力を消費しない。小さなことでも決める、決
断する時にはウィルパワーを使うものだ。迷う、悩む、考えること
を減らすほど、集中しなければならないことに集中できる。
書いた場所は覚えておく必要がある。だから、1か所に書き、すぐ
見えるところ、行動の通り道に置く。たとえば、持ち物リストを作
ったら、必ず見る机の上や玄関扉に貼る。
タスクリストなら、手帳やグーグルカレンダーと同時に見える場所
に書くことだ。また、後で読み返した時に内容がわかるように、未
来の自分に優しく、丁寧に書くことを心がけるべきだ。
「覚えておく」という行為は、忘れないよう、頭の中で思い出す作
業を繰り返していることと同じだ。脳に負担をかける。だから、積
極的に、忘れるために書き留めるのだ。
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