■新・中国軍の弱点~週刊アカシックレコード200123■
「展開」という軍事用語がある。
それには「敵などに対して、最大限の能力を発揮できるように、軍
隊の人員や装備を体系的に配置すること」という意味がある。
ある国の軍隊の展開スピードが遅ければ、それはその国の弱点にな
る。
どこの国でも弱点は隠したい。しかし、このような弱点は必ずバレ
る。軍隊はしばしば災害救助活動を行うからである。
災害救助活動は人の命がかかっている活動なので(訓練とは違って)
「本番」である。災害救助活動の際に被災地への展開が遅い軍隊は、
敵と戦う本番(戦闘)においても展開が遅く、弱いと考えられる。
他方、災害救助活動は軍事活動ではないので、軍事機密のベールに
覆われておらず、各国の軍事関係者は諸外国の軍隊の実力を知るた
めに熱心に観察する。
中国軍(人民解放軍)もしばしば災害救助活動を行っており、北朝鮮
が中国国内で活動させている「朝鮮族」(中国国籍)の工作員たちは、
中国軍の災害救助活動における展開を見て、中国軍の真の実力を知
ることができるはずである。
小誌では、北朝鮮が中国に侵攻することによって始まる戦争を「中
朝戦争」と呼んでいるが、この戦争が企図された当初、北朝鮮は、
中国軍はある程度は強いと思っていたようで、中朝国境の大河、鴨
緑江(おうりょっこう、Yalu River)が凍結していない時期に開戦す
る作戦を立てていた。鴨緑江が凍結しているときに開戦すると、中
国軍の一部が凍結した河川を徒歩で渡り、中朝国境地帯に住む北朝
鮮側住民に被害が出ると思われていたからだろう。
しかし、中国軍の展開が遅いなら、その弱点を最大限に利用するに
は、北朝鮮は、鴨緑江の凍結直後、凍結を受けて国境警備を担当す
る中国軍の部隊が展開し直す際のスキを突いて開戦するのが、北朝
鮮側の犠牲がもっとも少なくて済み、理想的である。
そこで、2019年12月中旬、北朝鮮は、鴨緑江が凍結しそうな日を連
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