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【Vol.310】冷泉彰彦のプリンストン通信

冷泉彰彦のプリンストン通信
▼「予備選直前、米民主党の軍事外交論議は?」  米民主党の予備選は、いよいよ来週の月曜(2月3日)がアイオワ党員集 会で、一気に本番を迎えます。  その直前ということで、1月14日には現場となるアイオワ州のデモイン で、CNNと地元紙の主催による「TV討論」が行われました。  このタイミングですが、トランプがイランのソレイマニ司令官を殺害、イ ランがこれに報復するなど中東情勢が緊迫していたこともあり、冒頭かなり 長い時間を取って軍事外交問題のディベートになっていました。  その内容ですが、かなり注目に値すると思います。箇条書き的に整理しま すと、 1)誰もがアフガン、イラク戦争を批判。イラク戦争に賛成したバイデンは 批判の対象。また議会でアフガン戦争に賛成票を入れたサンダースも批判さ れるという状況。 2)世界の警察官から降りるというのも完全な合意事項で、誰もが口を揃え て「アメリカは世界の警察官はやらない」と発言。一方で、その後継体制、 つまり国連中心で行くのか、NATO+G7なのかといった方針については 全く語られないという無責任。 3)イラン問題については、これもまた全員が「核合意に戻る」という同じ 話の繰り返し。バイデンに至っては「自分はオバマと核合意を実現した」と 胸を張る始末。実際はイランの立ち位置も変わっているので、単純に元には 戻らないのだが、そんなことはお構いなし。  ということで、民主党の主要な大統領候補は、とにかく「トランプが壊し たものを元に戻す」ということと、その一方で民主党もまた「孤立主義+非 介入主義」という点では若者の意見に引っ張られているというのが顕著な特 徴でした。もっと言えば、民主党の支持者の関心は徹底した内向き志向にな っているのです。

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  • アメリカ北東部のプリンストンからの「定点観測」です。テーマは2つ、 「アメリカでの文脈」をお伝えする。 「日本を少し離れて」見つめる。 この2つを内に秘めながら、政治経済からエンタメ、スポーツ、コミュニケーション論まで多角的な情報をお届けします。 定点観測を名乗る以上、できるだけブレのないディスカッションを続けていきたいと考えます。そのためにも、私に質問のある方はメルマガに記載のアドレスにご返信ください。メルマガ内公開でお答えしてゆきます。但し、必ずしも全ての質問に答えられるわけではありませんのでご了承ください。
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