▼「予備選直前、米民主党の軍事外交論議は?」
米民主党の予備選は、いよいよ来週の月曜(2月3日)がアイオワ党員集
会で、一気に本番を迎えます。
その直前ということで、1月14日には現場となるアイオワ州のデモイン
で、CNNと地元紙の主催による「TV討論」が行われました。
このタイミングですが、トランプがイランのソレイマニ司令官を殺害、イ
ランがこれに報復するなど中東情勢が緊迫していたこともあり、冒頭かなり
長い時間を取って軍事外交問題のディベートになっていました。
その内容ですが、かなり注目に値すると思います。箇条書き的に整理しま
すと、
1)誰もがアフガン、イラク戦争を批判。イラク戦争に賛成したバイデンは
批判の対象。また議会でアフガン戦争に賛成票を入れたサンダースも批判さ
れるという状況。
2)世界の警察官から降りるというのも完全な合意事項で、誰もが口を揃え
て「アメリカは世界の警察官はやらない」と発言。一方で、その後継体制、
つまり国連中心で行くのか、NATO+G7なのかといった方針については
全く語られないという無責任。
3)イラン問題については、これもまた全員が「核合意に戻る」という同じ
話の繰り返し。バイデンに至っては「自分はオバマと核合意を実現した」と
胸を張る始末。実際はイランの立ち位置も変わっているので、単純に元には
戻らないのだが、そんなことはお構いなし。
ということで、民主党の主要な大統領候補は、とにかく「トランプが壊し
たものを元に戻す」ということと、その一方で民主党もまた「孤立主義+非
介入主義」という点では若者の意見に引っ張られているというのが顕著な特
徴でした。もっと言えば、民主党の支持者の関心は徹底した内向き志向にな
っているのです。
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