世界景気回復期待に水を差した新型肺炎
「ゴルディロックのはずが」
中国での新型コロナウイルスが、新年の強気相場に水を差しました。それまでは米中貿易摩擦も一段落して、当面不安材料がなく、ゴルディロック(暑すぎず寒すぎず)経済の中で株を買うしかない、とのムードがまん延していました。実際、米国株価は3指数ともに最高値を更新する日々が続き、日本でも日経平均が一時2万4千円を超えました。
市場では半導体サイクルの底入れや、中国の12月の経済指標の改善もあって、世界経済がいよいよ回復に向かう、との期待が強まり、これがさらに株価を押し上げることになりました。ちょうど、IMFやOECDなどの国際機関が、2020年には世界景気も回復に向かうとの予想を提示していました。
そこへ中国の大都市武漢から、突然新型コロナウイルスによる肺炎患者が報告され、あっという間に感染が広がりました。おりしも、中国では旧正月の春節とも重なり、中国人の世界的な大移動により、中国国内だけでなく、周辺のアジア諸国から欧米にまで感染者が広がりました。当初は中国人だけの感染でしたが、その後ベトナム人、日本人にも感染が広がり、不安が拡大、世界の株式市場にも動揺が走りました。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)