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知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
vol. 006
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みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。
中国の自動車産業の潮目が変わっています。
2018年には乗用車の販売台数が2235.1万台となり、前年比で5.8%の減少となりました。中国では電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド(PHEV)を中心とした新エネルギー車によるEVシフトが進んでいますが、2019年は120.6万台で、初めての前年割れとなりました。2019年の販売予測台数は150万台だったので、黄色信号が灯ったことになります。
さらに、昨年暮れからの新型コロナウイルスの影響で、移動制限、春節休業の延長などが起こり、製造工場は長期にわたってストップしています。春になり、暖かくなれば、新型コロナの影響も収束に向かうと楽観視する人もいますが、深刻に捉えている中国メディアもあります。
その根拠となっているのが、中国でも「若者のクルマ離れ」が起きているからです。乗用車を購入するのは、26歳から35歳までが49.3%を占めています。人口ピラミッドを見ると、この世代の人口割合は現在17.2%です。しかし、5年後の同世代、つまり現在の21歳から30歳までは14.9%。10年後には11.7%、15年後には10.9%と、4割近くも減少してしまう少子化が起こります。
しかも、95年以降生まれ(現在の20歳代前半以下)のZ世代と呼ばれる若者たちの特性は、社会問題に関心が強く、自動車を所有するよりはライドシェアなどのシェアリングエコノミーを好む傾向にあります。
日本と同じように、少子化で自動車の消費者の絶対数が大幅に減少し、なおかつ若い世代は自動車を所有する意識が薄くなっています。これが深刻さの理由になっています。
では、EVシフトはどうなのでしょうか。社会問題に関心のある若者は、環境に優しいEVは好みそうです。しかし、2019年に黄色信号が灯った。その原因を解説します。一方、EVシフトを成功させている都市もあります。その成功例の中から、杭州モデルと柳州モデルをご紹介します。
知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 006
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