「新型肺炎問題で透けて見える日本の『空洞化』」
新型肺炎問題で非常に苦々しく思えるのは、武漢では製造業が隆盛なのに、
日本は観光業依存になっているというコントラストをマザマザと見せつけら
れるからです。
新型肺炎という1つの現象による経済へのダメージについても、日本のG
DPに関しては中国の訪日観光客の「買い物需要」が消滅して右往左往して
いる一方で、武漢では日系の自動車メーカーの操業開始が遅れて大変だとい
うニュースがどんどん流れてきます。
武漢の日系企業と言えば、その代表的な存在が「東風ホンダ」です。その
名の通り中国との合弁で、ホンダとしては50・50の出資になっています。
では、ホンダの場合、日本と中国の生産台数はどうなっているのでしょうか。
昨年のデータを比較すると、2019年の1月から12月の数字として、
・国内生産台数・・・・・・・・843,056台
・中国での生産台数・・・・・1,566,735台
と、中国と日本では中国が倍になっています。ちなみにホンダの場合は、
広州にも別の合弁がありますが、仮に武漢の東風ホンダが半分だとしても、
日本国内と同じだけの台数を生産していると考えられます。
しかも、日本の場合は生産台数のトップは軽四の「N・BOX」で、
253,502台です。一方で中国の場合はシビックやアコード(中国名はイン
スパイア)という高付加価値車が中心ですから、こうなるとホンダのビジネ
スとしては中国のほうがずっと大きいし、合弁ということで売上利益が半分
という勘定をして辛うじて同じくらいという感じです。
恐ろしいまでの空洞化と言えると思います。
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