中国のGDP1ポイント下落のインパクト
新型ウイルスの影響に対して、株式市場とコモディティ市場、とりわけ原油市場の捉え方が対照的です。株式市場では「ウイルス感染」を目に見えない敵ととらえ、早晩収まるとあまり意に介していません。一方原油市場では、巨大な中国市場での需要減が見込まれ、それを先取りして相場が大きく下落しました。見えない敵か、現実の経済への影響かで、反応が異なるようです。
「ウイルスの影響、実物経済で拡大」
その実物経済での影響が、具体的に広がり始めました。1100万都市武漢を州都とする6000万人の人口を抱える中国湖北省は、今なお陸と空の交通を遮断され、封鎖状態が続いています。それでも12日には感染者、死者が急増、実物経済への影響が懸念されます。実際、銀行関係者によると、中国の300以上の企業が、新型ウイルスの影響を緩和するために、少なくとも574億元の融資を申請していると言います。
その中には、ネット出前サービスの美団天評、スマートフォン・メーカーのシャオミ、配車サービスの滴滴出行、セキュリティソフト最大手の奇虎360科技なども含まれています。また広告代理店の新潮傳媒は10日、職員の10%に当たる500人の人員削減を行い、外食チェーン西貝は従業員2万人の給与支払いに懸念を見せていると言います。
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