<ドイツでのPSMA治療について>
PSMA (prostate specific membrane antigen;前立腺特異的膜抗原)というタンパク質は、良性の前立腺組織に比べて、前立腺がん細胞において発現(細胞に出てくる)が著しく上昇することが知られています。前立腺がん細胞の90%以上にこのPSMAは発現されているといわれています。
前立腺特異的膜抗原(PSMA)は前立腺がんにおける発現の亢進、発現量と悪性度の相関が報告されており、前立腺がんの診断や治療の標的分子として注目されています。
体内でのPSMAの存在がわかれば、どこに前立腺がん細胞が存在するかがわかることになります。
つまり、PSMAは診断目的では理想的なターゲットです。
といわれています。
また、このPSMAを標的にすることにより、前立腺がん細胞だけを狙う治療が可能になるかもしれません。
もともとは、ドイツのハイデルベルグ大学病院でPSMA-617が、開発されました。
このPSMA-617は体内に入ると、PSMAを発現している前立腺がん細胞に特異的にくっつきます。
PSMA-617を68Ga、177Lu、90Y、225Ac等の放射性同位元素でラベリングする(くっつける)ことで、前立腺がんおよび転移性前立腺がんの診断、治療を飛躍的に向上するかもしれません。
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