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今市太郎の戦略的FX投資
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2020年3月2日号
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WHOがパンデミックを敬虔に宣言しない極めて歪んだ理由とは
世界保健機関・WHOは2月28日、新型コロナウイルスによる
肺炎の危険性評価をようやく非常に高いという最高水準に引き上げ
ることを発表しました。既に感染者が中国以外で世界全体に波及
していることを重視してこうした発表を行ったわけですが、それ
でもこの組織は一貫してパンデミックの宣言ではないことを何度
となく強調しています。
中国における発症が大幅に拡大し武漢が危機的な状況に陥った
時もWHOは常に中国政府の対応を評価するといった妙な忖度
の働く発言を繰り返し、なんとも如何わしい雰囲気を漂わせて
いましたが、彼らが頑なにパンデミック宣言を拒む理由は、
実は全く別のところに存在するようです。
■世界銀行が発行したCATボンドに関連した動きという見方
米国の金融暴露サイトであるZeroHedgeが2月後半に極めて
興味深い内容を掲載して注目を浴びています。
そえによると各国の中央政府または同政府から債務保証を受けた
機関に対し融資を行う国際機関である世界銀行が2017年に
緊急の疫病の流行に対する資金調達・通称PEF(Pandemic
Emergency Financing Facility)のために2017年に日本と
ドイツからの拠出金で保険料をまかなうかたちでおよそ4.25
億ドル規模のCATボンド、いわゆるカタストロフ債を発行
しています。今年7月にこの債券の満期が到来することに
なっているそうですが、パンデミックの大惨事が起こらなけ
れば購入投資家は莫大な利益を獲得することができること
から、投資家からのなんらかの圧力があるのか、金融当局
からの強い要請があるのかはまったくわかりませんが、
今パンデミックを宣言してしまうとこの債券はデフォルトに
陥ることになり当該債券をもつ投資家が大損害を被るだけ
ではなく、それが引き金になってデリバティブ市場に多大な
影響が及ぶことをあえて食い止めているのではないかという
見方も広がりつつあります。
■WHOがCATボンドのデフォルトを食い止めている?
実はこの債券には二つのトランチ、つまり条件区分が設定
されており、クラスAは特定国で死者2500人以上に達した場合
など細かな条件設定をクリアしたときをカタストロフィ状態
と定義し、金6.9%で2.25億ドルが発行されています。
またクラスBは9500慢ドルの発行額で金利は11.5%に
設定されているものの死亡者数はさらに低く設定されている
ことからWHOがパンデミックを宣言すればすぐにデフォルト
になることが予想されます。
なんだ、こんなところまで債券市場の複雑な事情がまかり通って
いるこかと驚かざるをえませんが、リーマンショック時種類
は違うもののこのCATボンドでいえばCDSオプションの
空売りが出てリーマンブラザーズが破綻しているだけに色々
な見えざる力がWHOに働いていると考えるのは決して間違い
ではなさそうです。
この調子でいけば7月の当該債券の満期がクリアされるまで
は恐らくWHOはパンデミックを宣言しないものと思われます。
しかし実態はもうパンデミックそのものになる可能性が
高く、こうしたきわめてバイアスのかかった大人の事情から
東京オリンピックが強硬開催された場合どれだけの人的
被害が及ぶかを考えますと金融市場と両天秤にかけて判断する
ようなものではないと思うのですが、リアルな金融世界は
そんなに甘いものではなさそうです。
この手の話は文書を書いている自分自身がもっともめげるもの
ですが、WHOの裏でこんなことが回っているということだけは
理解しておいていただきたいところです。
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