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いよいよ始まった社債市場からの資金流出~CLOが売り込まれれば米国起因、本邦金融機関発の大暴落相場示現の可能性も

今市太郎の戦略的FX投資
****************************************  今市太郎の戦略的FX投資  ファンダメンタルズでテーマを見極め  テクニカルで実証してエントリーする     2020年3月9日号  ツイートアカウント @imaichitaro  よろしかったらフォローもお願いします。 ***************************************** いよいよ始まった社債市場からの資金流出~CLOが売り込まれれば米国起因、本邦金融機関発の大暴落相場示現の可能性も 米株が大きく下げ、米債が思い切り安全資産として買われるという 異常事態が延々と進行中ですが、このメルマガでは昨年1月ごろ から危惧してきた社債市場の様子がいよいよおかしなものに なろうとしています。ブルームバーグの報道では、このたった 1週間で投資家が米国の社債やローン債権(CLO等)に投資 するファンドからすでに日本円にして1兆3000億円もの資金を 引き出していることが判っています。この撤退額はこの10年 でも最高の額といいますから、さらに社債と関連する相場から 資金が引き上げられる可能性が高く、いきなり信用収縮が おきないか非常に心配な状況になってきています。 ■一番の問題はCLO市場 この社債市場の中でもっとも気になるのはレバレッジドローンを 細かく切り分けて再集積することで格付けを高くして販売する ことになっているローン担保証券・通称CLOで足もとでは 6600億ドルもの市場を形成するようになっているのです。 しかしこのCLO証券は変動金利タイプで市場の金利が下落する と一緒に利率が下落するというものであることから低金利時代 には利益が少なくリスクだけ高い商品になってしまうことから 逆に足元の状況では売られやすくなってしまうのです。 さらに心配なのは格付けの高いCLO商品は国内の金融機関が 中心になって大量に保有するという、いわゆる池の中の クジラ状態を呈していますからもしこうした金融機関が 嫌気して自ら売りに回った途端に流動性が枯渇しパニック売り を示現する可能性が極めてたかくなるというリスクを抱えて いる状況です。 こうなると売られるのは米国の債券市場でありながら、大きな 損失がでて崩れだすのは本邦金融機関ということで、まさかの 国内市場から相場暴落が始まる可能性すらでてきているという わけで、もはや見て見ぬふりをするわけにはいかなくなって います。 ■信用収縮が起きればハイイールド債を含めて社債市場は壊滅的に CLO市場から社債市場全体に売りが飛び火すれば信用収縮は 間違いなく、多くの企業が社債の償還後借り換えできなくなる という事態に追い込まれますからウルトラ低金利時代なのに 資金調達が覚束ないというきわめて特殊な状況が時限する 可能性が高まります。 国内市場は新型ウイルスの感染の広がりと収束時期を注目 しているようですがWHOは夏になれば収束するといったほど 単純なものではないと言い出していますし、ここから経済的な ダメージが大きくなれば金融市場もさらに傷んでいくことが 容易に想像できるところです。 そんななかで社債市場が崩壊するようなことになると本当に パンデミックがきっかけで10年以上続けてきた中央銀行 主導のバブル相場が破裂する危険性が高まります。 長年の人工値付け相場が破裂すればNYダウはトランプ政権が スタートした時点の株価に逆戻りすることもありそうですし、 なにより日銀が下駄を履かせた日経平均は1万7000円 以下に転げ落ちることもありそうで、かなり先行きが心配な 状況です。 安倍首相は緊急事態宣言を出すことで国内を無理やり統制 しようとしているようですが、金融市場のほうはそんなこと はお構いなしでとんでもない崩落に見舞われるリスクが 高まりつつあります。ここからは米社債市場を常にチェック していくことが重要な時間帯です。相場の瓦解は想像以上に 早くやってくるのかも知れません。

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