▼「トランプの「コロナ軽視」、その背景」
かなりヒドい状況です。新型コロナウィルスの問題に関するトランプの発
言ですが、非常に「変則」です。とにかく、問題がまだ中国湖北省が中心で
推移していた頃から、
「コロナウィルス問題を大騒ぎしているのは民主党の陰謀だ」
「世界平均での致死率が3.4%というが、そんなに高いはずはなくデッチ
上げだ」
「この問題は、続くかもしれないが、もしかすると瞬時に消えてなくなる性
質のものかもしれず、静観するのがいい」
という言い方をずっとしており、アメリカに飛び火して問題が深刻になっ
た以降も、
「俺様はウィルスのことなら何でも知っている」
「検査は完璧だ。誰でも受けていい」
などと全く問題を深刻にとらえる姿勢がありません。この問題ですが、色
々な背景がありそうです。
(1)支持基盤の「精神的なコア」が中西部の人口密度の薄い地方であり、
また国際情勢やとりわけアジアへの関心の薄い地域なので、この種の言い方
が受ける。
(2)健康については自信がある。問題は人ごと。だから全員加入の健保な
ど潰してやる。といった共和党カルチャーに最大限乗っかってのウケ狙い。
(3)CDC(疾病センター)などで専門家が威張るのは大嫌い。
(4)イラズラ小僧的な自己流を貫けば何とかなるというスタイル。
(5)豪華クルーズやエリート大学が右往左往しているのはザマアミロ。
というような感じがあるのだと思います。だからこそ、対策の指揮官をペ
ンス副大統領に丸投げしているのでしょう。
ところで、そのトランプ、ペンスの出席したCPACという「保守イデオ
ロギーの全国大会」に参加していた1名の人物が検査でコロナ陽性となった
そうで、何と有力政治家のテッド・クルーズ上院議員(共和党、テキサス選
出)が、その人物と握手をしていたのだそうです。
クルーズ議員は、14日間の自主隔離に入っていますが、共和党も余りこ
の問題を「ナメて」かかると大変なことになるように思います。一方の民主
党も高齢候補2名の一騎打ちということで、心配な状況ということでは変わ
りませんが。
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