市場に手足を縛られたFRB
新型コロナウイルスの影響でFRB(連邦準備制度理事会)は3月3日に0.5%の緊急利下げに踏み切りました。トランプ大統領の強い利下げ要請も圧力になりました。それでも株式市場での不安は続き、不安定が続いていることから、トランプ大統領はさらなる利下げを要求しています。市場も4月末までに政策金利はほぼゼロを織り込みつつあります。そうなると、FRBはかえって身動きがとれなくなります。
「3月FOMCで3つのシナリオ」
今月17,18日に予定されている米国でのFOMC(連邦公開市場委員会、米国版金融政策決定会合)では、金利操作で3つのシナリオが出ています。1つは、すでに緊急利下げとして3日に0.5%下げ、保険をかけているので、今回の会合では様子見に出る、というもので追加利下げはないとするものです。
この見方に近いのが「FRBの風見鶏」と評されるセントルイス連銀のブラード総裁で、彼はポスト・パウエルで次のFRB議長の座を狙っていると言われています。彼によれば、3月3日の利下げで現在の市場不安には十分対応している。FOMCまでの短い期間にFRBの見通しを変えるような材料が現れる可能性は小さい、と言い、暗に追加利下げは必要ないとしています。
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