━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
vol. 011
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。
すでに中国では、新型コロナウイルスに対する終息宣言が出されましたが、経済に与えた打撃は決して小さくありません。前回のSARSのアウトブレイクは2003年だったので、もう20年近く前のことになります。この時は、ECが急速に普及をし、それに伴いキャッシュレス決済が生まれ、さらにオンラインとオフラインをつなぐO2Oビジネスが生まれと、SARSをきっかけに中国経済は大きく発展することになりました。
しかし、今回の新型コロナでも同様に、新小売、無人配送、オンライン学習などが進むでしょうが、これが中国経済の起爆剤になるかどうかはなんとも言えません。
というのは、SARSの時は、ちょうど30歳から40歳代という消費の主力である世代人口が突出して多かったのです。つまり、多くのビジネスで、市場が自然にどんどん拡大をしている時期でした。
しかし、今回の新型コロナでは、消費の主力世代が減少をしています。それも数%という小さな数字ではなく、20%、30%というオーダーで減少が起こります。この違いはあまりにも大きい。
中国が、新小売、無人配送、自動運転、人工知能といったテクノロジー開発と応用を急いでいるのも、実はこの「人口ボーナス消失」という問題が大きくのしかかっています。労働力が減り、消費者が減る。何もしなければ、市場が縮小していくのですから、企業は成長どころか持続させることすら難しくなっていきます。
この新型コロナがきっかけになり、人口ボーナス消失という環境の中で、中国経済が衰退軌道に入ってしまうことも誰も否定できません。
果たして、人口ボーナス消失とはどのくらいのインパクトのある現象なのか。今回は人口ボーナス減少とZ世代についてご紹介します。
知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 011
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼目次▼
1. 人口ボーナス消失とZ世代。経済縮小が始まる
2. アリババ物語その7
3. 今週の「中華IT最新事情」
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)