石川ともひろの永田町早読み!
/ 2020年3月15日発行 /Vol. 392
◆河井夫妻事件・検察が「夫も逮捕!?」に転じた理由とは
昨年末、エレベーターで旧知のT秘書に出会った。
石川 おー、久しぶり。 元気にしてる?
T秘書 石川先生、ご無沙汰しております。 何とかやっております。
石川 いまどこの事務所にいるの?
T秘書 実は河井克行事務所なんです。
石川 ……そ、そうなの……。 私も大変だったからよくわかる。 いまが踏ん張り時だね。
>>自民党の河井克行前法相(衆院広島3区)の妻案里氏(参院広島)の陣営が昨年7月の参院選広島選挙区で、法定上限を上回る報酬を車上運動員14人に渡したとして、広島地検は3日、案里氏の公設第2秘書立道浩(54)=広島市安佐南区、克行氏の政策秘書高谷真介(43)=東京都葛飾区、無職脇雄吾(71)=広島市西区=の3容疑者を公選法違反(買収)の疑いで逮捕した。 (中国新聞デジタルより引用)
T秘書とは高谷秘書のことだ。 彼は、奥村展三・元衆議院議員(野田佳彦内閣の文科副大臣)の秘書を長年務めていた。 温厚で誰からも好かれる秘書だった。
しかし、政権交代の波にのまれて民主党側では秘書の勤め先がないので、河井事務所に就職したのだろう。 秘書業界ではパワハラなど悪い噂の絶えない河井事務所に勤めざるを得なかったのは、本当に気の毒である。 彼の忍耐強さとフットワークの良さがあったから、河井克行事務所でも何とか耐えることができたのだと思う。 今回は、それがあだとなってしまったが……。
さて、河井夫妻の事件について、私は当初、「秘書の逮捕による連座制で河井案里参議院議員の失職だけ」と予想していた。 なぜなら夫妻そろっての失職だと、政権への影響も大きいし、官邸は何が何でも阻止するだろうと思っていたからだ。
しかし最近の報道を分析するかぎり、検察は夫の河井克行元法務大臣の立件も視野に入れてきたと思わざるを得ない。
検察の姿勢が変化した原因は、東京高検の黒川弘務検事長の定年延長問題だ。 「政権におもねる検察」と見られたくない検察が、元法務大臣を起訴することで、威信回復を狙っているのだろう。
また、この事件の担当検事は高宮英輔氏である。 高宮検事は西松建設事件のときに私を取り調べた検事だが、………
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