第101回 もしもあのとき...(1961年)
人生には運命の別れ道となる決断を下すこと,または出来事が起こることがしばしばあります。
「もしもあのとき,別の道を選んでいれば...」
「もしもあのとき,あんな目に遇わなければ...」
時間を巻戻すことはできませんので,起こってしまったことをなかったことにはできませんし,どんな
不幸な目に遇っても,それを人生の糧にできるよう,努力,工夫,消化するしかありません。
私にとっての最初の運命の別れ道となる出来事は2歳になる直前に起きました。
母と並んで歩いているとき,鉄骨を満載した三輪トラックが横転し,私たちは下敷きになりました。
私は右足大腿部を骨折し,私をかばった母はもっとひどい大怪我を負いました。
もちろん,私にはそのときの記憶はありません。
物心がついたときには右足太ももの8割くらいに鮮やかな大きな縫い目がついていて、そこだけ皮膚の
感触が異なりました。
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