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伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』
第374号2020.3.17配信分
●12年前のリーマンショックは終結したわけではない。新型コロナウィルスが暴く?
まるでデジャヴュ(dejavu)を見ているような。3月11日にWHO(世界保健機関)
が新型コロナウィルス(COVID-19)は「パンデミック(世界的流行)である」と表明し
てから一週間で、世界は文字通り様変わりしたといっていい。
同じような世界的混乱を振り返ると、新しいところでは2008年9月15日に破綻が明
らかになり世界的な金融恐慌状態を招来した米国の大手投資銀行グループのリーマン
ブラザーズの倒産に始まる"リーマンショック"がある。日本では、前年の2007年に自
動車メーカー各社が史上最高益を記録して気勢を吐いた頃だ。米国の記録的な自動車
販売の恩恵を受けて好況に湧き、日産はこの年の年末に日産GT-R(R35)を市販。
トヨタはレクサスLFAの市販型となるコンセプトカー(コンセプトの段階で”モデ
ルチェンジ”を敢行)をデトロイトNAIASに次いで東京TMSでも公開している。
当初日本において『リーマンショック』は米国という対岸の火事という態で軽く見
る雰囲気があった。日本国内における現下の好況に、アメリカの大手投資銀行グルー
プの破綻による影響などは限定的であり、巷においては半年もすれば元に戻るという
楽観ムードが支配的だった。
ただ、2008年1月のデトロイトNAIASから4月のニューヨークNYIAS、11月のロサンゼ
ルスLAショーとルーティンワーク国際自動車ショー取材をこなしてきた私は楽観でき
ないと思っていた。翌2009年にかねてからの経営悪化によって窮地に陥っていたゼネ
ラルモータース(GM)は倒産、第44代アメリカ合衆国大統領に就任したバラク・オ
バマ大統領によって国家管理の下に置かれていたし、クライスラーも同じく経営破綻。
後にフィアットに買収されて現在のFCA(フィアット・クライスラーオートモービ
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