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[高野孟のTHE JOURNAL:Vol.438]もはや「中止」するしかなくない東京五輪――安倍政権の命運もそこまでか?

高野孟のTHE JOURNAL
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 高野孟のTHE JOURNAL Vol.438 2020.3.23 ※毎週月曜日発行 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 《目次》 【1】《INSIDER No.1039》    もはや「中止」するしかなくない東京五輪    ――安倍政権の命運もそこまでか?     【2】《CONFAB No.438》    閑中忙話(3月15日~21日) 【3】《FLASH No.344》    ロシア改憲案の問題はプーチン5選より「領土条項」    ――日刊ゲンダイ3月19日付「永田町の裏を読む」から転載 【4】《FLASH No.345》    次々と出る苦し紛れの改憲案    ――9条連ニュース3月号「高野孟の政治展望台」から転載 【5】《SHASIN No.389》付属写真館 ■■INSIDER No.1039 2020/03/23 ■■■■■■■■■■■■■■■■ もはや「中止」するしかなくない東京五輪 ――安倍政権の命運もそこまでか? ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■  細川護熙元首相は3月21日付毎日新聞での対談でこう言っている。 「〔安倍〕首相は、国内で患者が発生してから1カ月半近く、厚生労働 省に対応を任せっぱなしだった。一転してドタバタと政治決断をした が、小中高校の一斉休校要請は専門家の意見を聞いていないし、各省庁 や地方自治体への根回し不足の感も否めない。首相の『やっている感』 のために、いろんなことが犠牲になった。……東京オリンピックについ ても、『それどころではない』というのが多くの国民の受け止め方だろ う」と。  さすが細川で、今の安倍政権の有様を簡潔・的確に要約している。  第1に安倍晋三首相が、1月15日に国内で初めて感染者が出てから も、この問題を自分が先頭になって立ち向かうべき危機的な事態と受け 止めていなかったことは、疑いようもないことで、その証拠の1つは、 その日から3月8日までの53日間のうち3分の2に当たる35日、夜に知 人、マスコミ幹部、財界人、側近やお気に入りの議員などと会食や懇親 会を設営して美酒美食に溺れている事実である。国会でそれを問われ て、「宴会をやっているわけではなく、さまざまな方と意見交換を行っ ている。何が悪いのか」と開き直ったが、人の命に関わるような事柄で 意見交換するには酒抜きでするのが当たり前だろう。  この間、2月13日には初の死者が出、その時点で友党の公明党から首 相が自ら記者会見して現状などを説明するよう要望があったが、それを 無視して、結局、2月29日になって初めて記者会見を開いた。なので、 1月15日からこの会見までの1カ月半近く、安倍が自らがこの事態に立 ち向かう気概を見せることはなかったことは確かである。 ●もはや「記者会見恐怖症」なのか  第2に、しかもその会見は、細川が言うように「一転してドタバタ と」27日になって唐突な一斉休校を打ち出して「やっている感」を演出 しようとしたのが余りに評判が悪かったため、その弁解のために開かざ るを得なくなったもので、後ろめたさのためだろう、質問もロクに受け 付けずに打ち切って、家へ帰ってしまった。

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