「森友学園問題の新事実」
森友学園問題も加計学園問題もその他の数々の問題も、何ひとつ終わっていないと思っているあたしのような「安倍晋三ウォッチャー」にとって、3月18日発売の『週刊文春』の森友学園問題に関するスクープは、待ちに待った報道だったと思います。何よりの功労者は「大阪日日新聞」の編集局長、相澤冬樹さんであり、自殺に追い込まれてしまった近畿財務局の赤木俊夫さんの奥様との信頼関係を築いたことが大きな一歩となりました。
赤木俊夫さんが遺書やメモを遺しているということは、当初から噂レベルでは伝わって来ていましたが、もしもそれが本当なら、残された奥様まで危険な目に遭ってしまうのではないかと心配した人も多かったと思います。しかし、森友学園問題を精力的に取材したことで、何故かNHKの記者を辞めさせられてしまった相澤冬樹さんが、その後も赤木俊夫さんの奥様と連絡を取り合い、ようやく赤木俊夫さんが遺した手記を公開し、夫を自殺に追い込んだ佐川宣寿と国を相手取って訴訟を起こすというスタート地点に立つことができたのです。
しかし、この手記の公開を受けて、この国のツートップの対応は、あまりにも酷いものでした。麻生太郎はいち早く「(手記に)新事実はない」として再調査を拒否しましたが、記者から「手記は読んだのか」と問われると「まだ読んでいない」と答えたのです。どうして読んでいないのに「新事実はない」と断言できるのでしょうか。金融庁の「老後2000万円必要」との試算を受け取り拒否して「受け取っていないので事実ではない」と抜かした時と同じくらい支離滅裂です。
また安倍晋三も「真面目に職務に精励していた方が自ら命を絶たれた。大変痛ましい出来事であり、本当に胸が痛む」などと言いつつ「財務省で事実を徹底的に明らかにした」として再調査を拒否し「改竄は二度とあってはならない」などと完全に他人事でした。この安倍晋三の発言を聞いた赤木俊夫さんの奥様は「本当に胸が痛むんなら再調査しますよね。再調査しないのにこんなこと言われても。何だか白々しい感じがします」とコメントしました。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)