コロナ大恐慌
「ウイルス前から景気収縮」
新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済を止めてしまいました。2月は中国くらいでしたが、3月になって欧米から日本、インドなどアジア各国にもこれが広がりました。ここから世界経済は崖を駆け落ちる形の「急落」を見ることになります。
しかし、その出発点となる「コロナ前」の経済水準がすでに脆弱で、体力がないことがわかりました。オランダ経済分析局のデータによれば、昨年の世界貿易はすでにマイナスとなっていて、その力は足元でさらに弱くなっています。実質世界輸入の伸びで見ると、2017年に5.2%、18年に3.8%増加した後、19年は0.4%のマイナスとなりました。リーマン危機後、初めての減少です。
これと歩調を合わせるように、先進国の生産は、2017年の3.1%増、18年の2.4%増の後、19年は0.3%減となっています。足元の勢いを見ても、1月の実質世界輸入は前年比1.4%減ですが、3か月前との比較では1.2%(年率5%弱)の減少となっています。新型コロナウイルスの感染が広がる前に、すでに世界貿易、生産は収縮を見せ始めていました。つまり、世界が体力を落としているところに、ウイルス感染が広がったことになります。
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