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ビジ選☆リーダーズ Vol.847『「数字」のコツ』(山本峻平)

ビジネス選書&サマリーリーダーズ
■数字の法則 ビジネスの現場では、新聞やテレビで見聞きするニュースの概略を 把握しておくことが大事だ。さらに、職種によって様々なデータを 大まかにつかむことが求められる。 企画書作成やプレゼンを行わなければならない場合もある。その時、 必要なことは、数字を把握し、使いこなす技術だ。数字のコツさえ つかんでおけば、誰でもスムーズに仕事を進められるようになる。 経理や投資業務など、数字をメインに扱う人でなければ、現場では、 細かな数字を覚えたり、数字の方程式を駆使したりする必要はない。 だいたいの数字を頭の中に入れ、仕事の判断に活かせばいい。 重要なことは、細かい数字ではない。上司、同僚、取引先の言って いる数字が、だいたいわかれば十分だ。そして、わかりやすく相手 に伝えられることが大切だ。 たとえば、数字を最長でも3秒で言える範囲にまとめておくことだ。 数字とは、物事をきちんと定義し、お互いの共通認識を持つために 使うものだからだ。 ★ 数字の法則を、頭に入れておくことで得られるメリットは2つある。 まず、思考のスピードが速くなる。ビジネスの現場では、様々な判 断が求められる。時には瞬時に指示を出さなければならない。 そんな時、数字の法則を頭に入れておけば、法則の数字から仮説を スタートさせることができる。この法則が頭になければ、ゼロから 情報収集をしなければならず、数倍の時間と労力がかかってしまう。 2つ目は、発言に説得力が加わることだ。細かな数字を3秒で言え ることは、周囲から一目置かれる存在になる方法の1つだ。また、 「ちゃんと勉強しているなあ」と思われるポイントでもある。 ★ 重要なことは「基準の数字」だ。たとえば、ビジネスでは大切な、 取引先や同僚との雑談の際にも、ビジネスパーソンとして知ってお いたほうがいい「基準の数字」がある。 まず、世界各国のGDP、いわゆる国内総生産だ。一定の期間内に国 内で産み出された付加価値の総額のことだ。細かな数字を覚える必 要はない。 たとえば、日本の名目GDPは約500兆円、アメリカは日本の約4倍、 中国は約3倍だ。毎年のGDPを調べておけば、成長性があるかどう かが判断ができる。海外進出を検討する際にも使えるはずだ。 2つ目は、世界各国の国土面積だ。日本の面積は、約37万8000平 方キロメートルだ。世界一広いといわれるロシアは約1700万平方キ ロメートルで、日本の約45倍の大きさがある。 国土面積ランキングでは、日本は194カ国中61位だ。真ん中より、 上位に位置する。島国に限れば、本州は約23万平方キロメートルだ。 世界第7位の大きさになる。 日本は、近隣に中国やロシアなど大きな国がある。そのため「小さ い」と認識しがちだ。しかし、このデータを見れば、日本は決して 小さな島国ではないことがわかるはずだ。 ★ 3つ目は、日本経済の地域格差だ。「県民経済計算」という指標が ある。各都道府県当たり、どれだけ稼いでいるかを示す指標と言い 換えることができる。 平成28年度は、東京都が約105兆円で全国1位だ。最下位は鳥取県 で約1・9兆円、その差は約55倍ある。大阪府と愛知県は約40兆円 だ。東京・名古屋・大阪を3大都市と言うが、実際は東京1強だ。 この県民経済計算は、県民所得と関連がある。稼ぎたければ、県民 経済生産の高い地域で働くほうが効率的だ。このように、数字で見 ることで、東京の一極集中と地方の弱体化が鮮明になるはずだ。 この傾向は今後も広がっていくはずだ。ところが、政府は最低賃金 を全国平均1,000円に引き上げようとしている。県ごとの生産性が 異なるのに無理な話だということがわかるはずだ。

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