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週刊 Life is Beautiful 2020年4月14日号

週刊 Life is beautiful
今週のざっくばらん プロジェクト OwnPlate ここ2週間ほど、猛烈な勢いでコードを書いています。毎朝4時ぐらいに起きて、界王拳を使って朝飯前に一気にコードを書き、さらに午前中も余計なことは一切せずに廃人のようにコードを書き、午後になってようやく、メールに返事をしたり、メルマガを書いたり、(多くはないものの)家事の手伝いをしたり、という生活パターンです。 私が暮らすワシントン州では、1ヶ月ほど前から「食料品の買い出しと通院以外は一切禁止」という本格的なロックダウンが始まっており、人と会うこともスポーツを楽しむことも出来ないので、「世捨て人」のようにプログラミングをするのには絶好の機会です。 開発しているのは、OwnPlate と名付けたレストラン用のウェブサービスで、私が言い出しっぺです。新型コロナウィルスによるロックダウンにより、致命的と言えるほどのダメージを受けているのが、レストランやバーで、資金力の弱い中小のレストランの大半が既に経営危機の状態にあり、これが1ヶ月も続けば、大半が廃業に追い込まれるというほど危機的な状況にあります。 米国政府は2兆ドル(約220兆円)に及ぶ緊急財政支出で、経済へのダメージを緩和しようとしていますが、コロナ後の人々の(感染を恐れる)ライフスタイルの変化を考えれば、焼け石に水でしかなく、レストラン業界に廃業の嵐が吹き荒れるのは確実です。 私がレストラン業界に詳しいのは、先週も書いたように私の息子がシアトルでレストランをオーナーシェフとして経営しているからです。 各国の対応を見ている限り、ほとんどの国が医療崩壊を避けるために感染を徹底的に押さえつける戦略に出ているため、本当の意味での(集団免疫を得た結果の)収束はしません。つまり、(ロックダウンで達成した)形だけの収束後も、人々は感染拡大に怯えて生活しなければならないのです。 結果として、ロックダウンの解除後も従来型のバー・レストランのビジネスは非常に厳しい状況に置かれると思います。「人が集まる場所で飲食すること」に感染のリスクがあることは誰の目から見ても明らかなので、人々はバーやレストランには戻って来ないと思います。 つまり、レストラン・ビジネスの存在意義が問われていると言っても過言ではないのです。 しかし、たとえコロナ後の世界でも、人々は食べなければ生きていけません。自炊には限度があるし、インスタント食品やコンビニ弁当を毎日食べるわけには生きません。 そう考えると、「コロナ後」のレストラン・ビジネスとは、テイクアウトに特化した、キッチンのみのテイクアウト・ビジネスであるべきだとしか私には思えないのです。それも、テクノロジーを活用し、(不要な接触を排除して)安全で効率が良く、作りたての料理が食べるサービスを、(チェーン店ではなく)それぞれのレストランが個性豊かに提供するのです。 こんなビジョンに基づいて開発を始めたのが、OwnPlate というサービスです。レストランのオーナーは、このサービスを使って、テイクアウト用のメニュー・ページを作ります。そして、顧客はそこから食べ物を注文し、クレジットカードで精算も済ませた上で、自ら食べ物を取りに来ます。

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