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伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』
第378号2020.4.21配信分
●パンデミックは簡単に収束しない。100年前の歴史が物語る教訓
今世界はCOVID-19、いわゆる新型コロナウィルスによるパンデミックに瀕している。
最初に中国湖北省武漢市で感染が確認されたのは昨年11月末のこと。日本で注目を集
めたのは2月3日に横浜港に入港した大型クルーズ船ダイヤモンドプリンセス(DP)号の
一件からだった。
2月1日に公海上のDP号船内で陽性発覚。船舶には"旗国主義"という考え方があり、
公海上の船の管轄権は船籍を持つ国にあるという。この時点では陽性が確認されたの
は一人で、すでに下船していた。横浜入港時の乗客の大半は日本人であり、入港禁止
の断を下すことは難しかった。結果的に入港を認め、3月1日に全乗客乗員の下船が完
了するまでに新型コロナウィルス感染の陽性が確認できたのが延べ4089人中706人(内
無症状者392人)で6人の死亡が確認された。
2月下旬の時点で、イタリア北部での感染拡大が報じられ、翌月上旬スイスのジュ
ネーブで開催される予定だったジュネーブ国際自動車ショーの中止が決まっていた。
日本ではもっぱらDP号の報道が中心で、今では世界最大の感染拡大に窮しているアメ
リカもまだ切実感はなかったと思う。
年明けには思いも寄らず、ほんの2ヶ月前までと今では別世界に生きているような
感覚すら身に迫る。2月下旬ではパンデミック(PANDMIC)はまだ可能性を論じる段階だ
ったが、今や現実問題として全地球を覆い、しかもおよそ100年前の"スペイン風邪"
(1918~1920年) と同様に第一波から第三波まで猛威をふるう可能性が考えられるよ
うになっている。
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