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59回 がまんが美徳の一方向だけが正義の国

和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
今週、高齢者相手の自費診療の特別外来をやっていると、いろいろとためになることを教えてくれる80代半ばの東大卒の弁護士の患者さんがいる。 「いやー、こんなにどこの店も開いていないと、何も楽しいことがありませんね。残りの人生が短いことを考えると、食べることや外に出かけることをがまんするのは、けっこうつらいものです」 それはそうだろう。 若い人にとっての一か月の自粛は、つらいことではあるが、終わってみたら、「あのころは嫌だったね」で済むかもしれない。 しかし、80代も半ばを迎えたお年寄りにとって、いつまでおいしいものが食べられるかわからない、いつまで旅行に行けるかわからないのだから、こちらが想像する以上につらいことなのかもしれない。 精神科医や心理学者が入っていない専門バカ会議の人にとっては、感染を抑えることが何よりも優先されるので、人間としての喜びの喪失や、不快感、抑うつ気分、不眠など、それによって副次的に失われるものなど、一切想定されない。

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  • 和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
  • 世の中のいろいろなことにたった一つしかないと考え、それを信じ込むことは、前頭葉の老化を進め、脳に悪い。 また、それが行き詰った時に鬱になるというメンタルヘルスにも問題を生じる。 ところが日本では、テレビでもラジオでも、○○はいい、××は悪いと正解を求め、一方向性のオンパレードである。 そこで、私は、世間の人の言わない、別の考え方を提示して、考えるヒントを少しでも増やし、脳の老化予防、メンタルヘルス、頭の柔軟性を少しでもましになるように、テレビやラジオで言えない暴論も含めて、私の考える正解、私の本音を提供し続けていきたいと思う。 質問、相談、書いてほしいテーマ等、随時受付。
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