メルマガ読むならアプリが便利
アプリで開く

週刊 Life is Beautiful 2020年4月28日号

週刊 Life is beautiful
今週のざっくばらん Firebase + Vue 先週書いたように、最近の私は、もっぱらレストラン用のオーダーシステム(OwnPlate)を開発していますが、開発環境は Firebase と Vue というものを使っています。 Firebase は Google が提供するクラウド型アプリケーションの開発環境で、ウェブアプリのホスティングユーザー認証データベース (Firestore)クラウド・ファンクション(AWS の Lamda のようにサーバーレスでサーバー側のコードを走らせる仕組み)Node サーバークラウドストレージ(AWS の S3 のようなもの)ウェブアプリ・モバイルアプリ用のライブラリ などが、統合環境として提供されています。 クライアント側の開発が得意で、サーバーのオペレーションなど考えたくもない私にとっては、夢のような開発環境で、これまでにない生産効率で、フルスタック(クライアントからサーバー、データベースまで含めた、という意味)なアプリケーションが開発できるようになりました。 通常の開発では、サーバー側とクライアント側で別のエンジニアがコーディングを担当するので、インターフェイスのすり合わせが必要なため、どうしても余計な時間がかかってしまいます。 しかし、Firebase のような開発環境では、サーバー側とクライアント側の両方の開発を一人のエンジニアが問題なく担当出来るため、ものすごい勢いで開発が進められるのです(私の実感では10倍ぐらい)。 先週も、クライアントとサーバーとデータベースのリファクタリング(メンテナンスしやすくするために、大規模な変更をすること)を2日かけて行いましたが、これをインターフェイスのすり合わせをやりながら複数のエンジニアで行ったら、1週間では終わらなかったと思います。 自動車に例えると、従来型の開発はハンドルを操作する人とブレーキ・アクセルを操作している人が別々だったのに対して、Firebaseは一人で全部操作出来るようになった、ぐらいの違いです。 今回開発しているのは、ウェブ・アプリケーション(ブラウザー場で動くアプリケーション)なので、クライアント側は HTML + CSS + JavaScript で開発しています。 とは言え、いまどきフレームワーク(開発効率を上げるための開発環境)なしでウェブ・アプリケーションを作る人はいません。一昔前は、QueryやAngularJSが広く使われていましたが、最近は React.js と Vue が人気です。 私自身は、ここ3年ほどは React.js で開発をしてきましたが、OwnPlate に関しては、最初にスタートしてくれたエンジニアが Vue で作り始めてしまったため、Vue を採用しています。 React.js に慣れていた私は、最初の頃は Vue になってしまったことが不満で、「Vueで作るなら、私はコーディングはせずに、プロジェクト・マネージメントだけする」とスネていたのですが、今はすっかり Vue にも慣れて、React.js よりも Vue の方が好きになってしまいました。 Vue が素晴らしいのは、computed property という仕組みがあり、これと Firestore (Firebase のデータベース)との相性が素晴らしく、データベース上のデータをリアルタイムにUIに反映するコードが、とてもシンプルに書けるのです(具体例は別の機会に詳しく書く予定です)。 OwnPlate の場合、顧客からの注文をリアルタイムに伝える必要がある上に、料理の準備が出来た時には、それを顧客に伝える必要があるため、Firebase + Vue の強さが際立つのです。

この続きを見るには

この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)
これはバックナンバーです
  • シェアする
まぐまぐリーダーアプリ ダウンロードはこちら
  • 週刊 Life is beautiful
  • 「エンジニアのための経営学講座」を中心としたゼミ形式のメルマガ。世界に通用するエンジニアになるためには、今、何を勉強すべきか、どんな時間の過ごし方をすべきか。毎週火曜日発行。連載:菅首相に会って来た/米国で起業する時に知っておかねばならないこと。
  • 880円 / 月(税込)
  • 毎週 火曜日(年末年始を除く)