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週刊 Life is Beautiful 2020年5月26日号

週刊 Life is beautiful
今週のざっくばらん コロナ後の世界:シリコンバレー崩壊か? 今回のコロナ危機で、色々と新しい事象が起こり始めていますが、その中でも注目すべきなのは、民主党の州知事のいる州の方が、ロックダウンをするのが早かったし、それを解除するのに慎重だ、という点です。 下の図は、New York Times の「See Which States Are Reopening and Which Are Still Shut Down」という記事からの引用ですが、明らかに民主党が強い海岸沿いの州の方が、解除に慎重(黄色)です。 こんなことになる理由はいくつかあります。大きな理由としては、民主党が強い州は人口密度が高く、感染拡大しやすい民主党の方が科学者や医者の意見をよく聞く「人の命か経済か」という選択肢があった場合、民主党は人の命を選ぶ の三つがありますが、理由はなんであれ、これがビジネスを再開したい人たちからの反発を買っているのです。 大麻合法化・同性結婚合法化・地球温暖化対策強化などのカルチャー面で民主党を支持して来た(文化的に)リベラルな人々と、民主党との間に、少しづつ亀裂が広がっているように私には見えます。 私はこれが、そんな州から(特にシリコンバレーから)の企業の脱出を促す可能性があると見ています。 コロナ以前から、シリコンバレーでは地価が高騰し、ロサンゼルスは渋滞が慢性化し、もはやそういった都市部は「暮らしやすい場所」ではなくなりつつありました。 それが今回のコロナ騒動で、リモートワークを強いられた結果、「リモートワークでも十分に仕事が出来る」ことが判明した結果、「毎日、一箇所に集まって仕事をする必要はない」「広いオフィスは不要」という発想から、「地価や人件費が高いシリコンバレーに会社を置く理由は無い」と気が付いた人々はたくさんいます。 それに輪をかけて、今回のロックダウン騒動で、「こんな州ではやって行けない」と感じている経営者も少なく無いように見えます。 典型的な例が、Teslaを経営するElon Muskで、工場を閉鎖されたことへの怒りをブチまけ、しまいには「Cybertruck の生産工場はテキサスに作る」可能性が濃厚になって来ました(参照:Tesla has its heart set on Texas for upcoming Cybertruck Terafactory)。

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