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ビジ選☆リーダーズ Vol.856『ウソや隠し事を暴く全技術』(森透匡)

ビジネス選書&サマリーリーダーズ
■信頼関係を築くと、人は話したくなる 部下から失敗の報告を受けた時、取引先のルール違反を見つけた時、 子供の悪事を知った時など、ビジネスでも日常生活でも、相手の非 を見抜いたり、真実を聞き出したりする必要に迫られることがある。 刑事の世界では、真実を暴く技術を「落とし方」という。これは究 極のホンネの引き出し方だ。学べば、部下や顧客・取引先、子供、 パートナーなどから本音を引き出すことができるはずだ。 やましいことがある当事者は、ウソをついてその場を誤魔化そうと するものだ。取調べを経験する中で感じたことだが、ウソや隠し事 を暴くには、テクニックが必要だ。 もちろん「こうすれば、必ず落ちる方法」はない。だが、場数を踏 んで研究を重ねていけば「落とし方」には注意すべきポイントがあ ることがわかる。ここではその技術を解説したい。 ★ 自供すると不利になるようなことを本人に言わせるには、信頼関係 が必要だ。これがないと、人は話してくれない。相手から信頼され るには、日ごろから注意すべきことがいくつかある。 まず、見た目に気を配ることだ。「メラビアンの法則」によると、 人が初めて誰かと会うときには、3つの要素と比率をもとに判断し ているとされている。 顔立ち、服装、髪型など視覚情報が55%、話し方、声など聴覚情報 が38%、話の内容など言語情報は7%だ。「見た目」とは視覚情報 と聴覚情報」で全体の93%だ。「人は見た目が9割」なのだ。 最初に対面した時に相手に与えた第一印象で、その人の印象は決ま ってしまうものだ。これを心理学で「初頭効果」と言う。つまり、 悪い印象を与えてしまうと、後から改善するのは非常に難しいのだ。 ★ 次に、相手に興味を持つことだ。初対面の人と話す時は、質問7割、 自分の話3割で話をする。興味がなければ、会話の糸口は見つから ないし、広がらない。相手のことを知りたいから、会話は弾むのだ。 相手に興味を持ったら真剣に話を聞くことだ。つまり傾聴だ。その 上で疑問に思ったり、興味を持ったことを質問する。相手は「自分 に興味を持ってくれた」という良い感情を抱く。だから話が膨む。 つまり、聞き出す側から相手が話したくなるような環境を作ってあ げるのだ。コミュニケーションの根本は「他人に対する興味である」 と言っても過言ではないのだ。 ★ 相手の立場になって接することだ。人は、相手が上辺だけで接して いるか、心から自分のことを思っているのかを察する能力がある。 相手の立場になって接していれば、心は必ず通じ合ってくる。 さらに、あてえ弱みを見せることも重要だ。相手に弱いところをさ らけ出されると、その人のことが可愛くなったり、助けたくなった りもするものなのだ。 嫌いな上司、部下、苦手な友人と仲良くなる必要があったり、人並 みのコミュニケーションを取らなければならない時、自分から悩み を相談したり、あえて弱みを見せれば、相手は心を開いてくれる。 小さな約束を守ることも大切だ。たとえば、約束の時間に送れない などだ。ビジネスの世界でも当たり前のことだが、できていない人 が少なくない。これが自分の信用を傷つけてしまう。 ブレない軸を持つことも大事だ。特に、話や行動に一貫性があるこ とだ。そういう人は信頼される。人として、わかりやすいからだ。 反対に、言うことややることがコロコロ変わる人は、信頼されない。 彼らは、一緒にいても、どんな方向に流れていくかが想像できない。 人間が生きていく上で軸や方向性はとても必要だ。それによって信 頼が得られるのだ。 刑事の経験から信頼できない人の特徴をあげると、ウソをつく人、 感情をあらわにする人、「絶対」を多用する人、責任転嫁をする人、 気まぐれで一貫性がない人などが要注意だ。

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