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第74号 安倍首相の「断腸の思い」という詭弁/新型コロナ対策と潔癖症/サーフィン

きっこのメルマガ
  • 2020/06/10
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「安倍首相の「断腸の思い」という詭弁」 安倍晋三首相は2月29日、突然、何の根拠も示さずに、週明けの3月2日から春休みまで全国の小中高校に一斉休校を要請しました。この時、安倍首相は次のように述べました。 「学年をともに過ごした友達との思い出を作るこの時期に、学校を休みとする措置を講じるのは断腸の思いであります」 そして、2カ月後の5月4日、今度は2週間ごとに「今が山場だ」「今が瀬戸際だ」と言いながら延長を繰り返して来た緊急事態宣言を、さらに5月31日まで延長すると発表しました。この時、安倍首相は次のように述べました。 「中小・小規模事業者が休業などで、これまでになく厳しい経営環境に置かれています。その苦しみは痛いほど分かっています。こうした中でさらに(緊急事態宣言を)1カ月続ける判断をしなければならなかったことは断腸の思いであります」 あたしはどちらの時も、安倍首相の「断腸の思い」という言葉の使い方に違和感を覚えました。前者の場合、「断腸の思い」なのは全国の子どもたちではないでしょうか? 後者の場合、「断腸の思い」なのは緊急事態宣言によって働くことがてできずに生活に困窮している多くの人たちではないでしょうか? 安倍首相は「断腸の思い」という言葉を使うことで、自分も国民とともに痛みや苦しみを感じているかのように演出したいのでしょう。しかし、これほど言葉が上滑りしている人は他にいません。この人が何か言っても、言葉通りに受け取ることなどできません。本心ではないことが透けて見えるからです。安倍首相が自分の本心を口にするのは、国会の閣僚席から野党議員にヤジを飛ばす時だけで、国民に向けてのメッセージは、その大半が「少しでも自分を良く見せよう」という虚栄心によるものだからです。 こうした前段があったため、6月5日の夜に北朝鮮の拉致被害者、横田めぐみさんの父である横田滋さんの訃報が伝えられた時、あたしが真っ先に危惧したのは、この訃報に対しても安倍首相は「断腸の思い」という言葉を使ってコメントするのでは?‥‥ということでした。

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