「広島の河井夫妻スキャンダルをどう考えるか?」
このニュース、どうにも複雑であり、意味合いや構図が分からない事件で
あると思います。
まず分からないのが、カネをばらまいたという問題です。現在の公職選挙
法、政治資金規正法、そして両方の過去の経緯から考えると、選挙区内で有
権者に現金を配るのはアウトです。それは分かりますし、まともな民主国家
として、そんなことを認めている国はないと思います。
ですが、今回の容疑は違います。何故なら一票を買ったのではないからで
す。つまり案里氏が2019年7月の参院選に勝利するようにカネをばらま
いたとして、その相手は首長であったり県議であったり、要するに地元の有
力者、しかも同じ自民党の政治家がほとんどということです。
そこで2つの考え方ができます。1つは、カネで一票を買ったのではなく、
一回の買収行為が行われる毎に、受け取った政治家の後援会など、政治組織
の構成員を買収した、つまり一気に数百とか数千の買収をしたということに
なります。であるならば、一回のアクションで1票を買うよりも百倍、千倍
に悪質だという考え方もできます。また、倫理的には受け取った人間も大罪
であるということになります。過去においては投票の取りまとめを要請した
ケースは多く有罪になっているそうですから、そういうことなのだと思いま
す。(中略)
それはともかく、今回の事件で一番見えにくいのは、権力闘争の構図です。
(中略)
問題は官邸の周辺です。
そもそもが、「安倍総理を軽んじた溝手議員への私怨」から始まったとい
う、まるで太閤記のような話もありますが、まあ安倍さんは徐々に消えてい
く存在なので、まあ横に置いておくとして、現在進行しているのはどんなバ
トルなのでしょうか?
一つ考えられるのが、
Aグループ「安倍総理+今井尚哉補佐官+西村康稔大臣+甘利大臣」
Bグループ「菅官房長官・・・・河野太郎防衛相?・・・・茂木敏充外相?」
Cグループ「検察中枢・・・・石破茂氏?」
のような格好で、パワーが3分裂しているという可能性です。検察がここま
で執拗に動いている背景には、石破さんとの淡い連携があるのかもしれませ
ん。
一方で、巷間言われているように、AとBに分裂があるのであれば、検察
の活動でAもBもダメージを受けているという可能性もあります。
その一方で、二階俊博氏の動きとしては、ABCを何とかまとめてキング
メーカーに、また、小池や維新の動向によっては、再編のキーマンにもとい
うかなり欲張った構えであるようにも見えます。
そう考えると、何となくですが、安倍政権(Aグループ)というのは足利
政権のようになってきていて、下手をすると一気に乱世になるのかもしれま
せん。(以下略)
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