■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』
第387号2020.6.23配信分
●『お前の知らない世界に入ったのさ」星野薫氏談@鈴鹿サウンドofエンジン
クルマは単にクルマだけでは評価することはできない。当たり前の事実に気
がついたのはフリーランスの自動車ライター稼業を始めて丸7年が過ぎた頃。
石の上にも三年というが、まったくの白紙の状態から始めてようやっと形にな
り始めていた。
オイルショック(1973年10月勃発)を契機に急降下した10年前の1975年秋に
実戦デビューしたフレッシュマンレーサーの私には想像すら出来ない境遇に身
を置いた不思議。今となってはさらに35年の月日が過ぎ去り、自動車メディア
界にどっぷり浸かって42年。運転免許証取得は1970年7月5日であり、そろそろ
運転歴満50年の節目を迎える。
すべては行き当たりばったりの成り行きで、運だけでここまで来たというの
が偽らざる実感だ。率直に言って、20歳の自分が私のキャリアを聞いてもまず
信じない。なりたい自分を思い描くことなど一度もなく、なんとかかんとか山
を越え谷を渡ってきたら68歳になっていて、まるで自覚ないままに高齢者と括
られる境遇になっていた。
スターレーサーに憧れて一念発起でその気になる。情報が月刊ペースで更新
される発展途上段階だったからこそ夢見る馬鹿者が許されて、根拠のない自信
がダイナモとなった。振り返れば幸運の連続という他はないが、無手勝流には
絶えず痛い思いが付いて回った。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)