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第119回 グレートリセットとブロックチェーン その1

ヤスの第四次産業革命とブロックチェーン
…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━… 第119回 グレートリセットとブロックチェーン その1 …━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━… ▼今回の記事 今回の記事は通常のものとは少し異なる。これからのブロックチェーンの適用方向を概観するために、「ダボス会議」に焦点を当てる。 通称「ダボス会議」と呼ばれ、超富裕層や国際資本、そして国際機関などのグローバルエリートが集結する「世界経済フォーラム」は、来年のアジェンダを発表した。それは「ザ・グレートリセット」と呼ばれるものだった。その中核のテクノロジーになっているのが、ブロックチェーンの適用である。今回はその概要を紹介する。 ▼「ザ・グレートリセット」とブロックチェーン 6月3日、「ダボス会議」の創設者であり、現会長のクラウス・シュワブ教授は2021年に行われる「ダボス会議」の総合的なアジェンダを発表した。それは「ザ・グレートリセット」と呼ばれるもので、新型コロナウイルスで大きな痛手を受けた現在のグローバルな資本主義体制を新しい基盤から刷新し、持続可能なものにするという提唱だった。 このプランの具体化に向けて、2021年1月に開催される「ダボス会議」は、スイスの「ダボス」で行われる通常の会議以外に、世界のあらゆる分野の若いリーダーをオンラインで繋ぐグローバルな会議も実施し、ツイン会議として開催するという。 「ダボス会議」が「ザ・グレートリセット」という現行のグローバル資本主義の刷新を主張する背景になっているのは、もちろん新型コロナウイルスの世界的なパンデミックである。ちなみにニューヨークにある著名な経済シンクタンク、「エコノミック・トレーディング」は各国経済の落ち込みを次のように予測している。なおここの「Q」は四半期のことである。「Q2」は「第二四半期」のことである。単位はすべてパーセント(%)だ。 成長率   Q2 Q3 Q4 21年Q1 アメリカ  -16.5 -7.3 -2.8 +2.3 イギリス -11.4 -8.8 -6.0 -2.0 中国 -4.0 +3.1 +3.5 +4.4 日本 -6.0 -3.4 -4.0 +2.0 失業率 Q2 Q3 Q4 21年Q1 アメリカ 15.1 14.2 20 19 イギリス 6.0 6.9 6.8 6.5 中国 5.7 5.5 5.6 5.5 日本 3.2 3.8 3.7 3.6 これを見ると分かるが、新型コロナウイルスのパンデミックでは、中国や日本のようなアジア圏よりも、アメリカやイギリスを中心とした欧米圏の影響が大きいことあ分かる。中国の回復は比較的に速く、日本はGDPのマイナス成長にもかかわらず、失業率はなんとか低く押さえられている。それに比べアメリカやイギリスの状況は悲惨だ。特にアメリカでは、2021年の第一四半期になっても失業率は19%と極端に高い。5人に1人が失業している状態だ。アメリカとイギリスの状況は、他の欧米諸国でもほぼ同様だ。 「ダボス会議」では、新型コロナウイルスのパンデミックが引き起こした極端な経済停滞が、グローバル資本主義が生み出した社会矛盾を一層拡大させ、資本主義の持続可能性を脅かす状況になりつつあると警告する。それは以下のような矛盾だ 1)社会的格差の一層の拡大 新型コロナウイルスが引き起こしたロックダウンや経済活動の規制は、労働者を中心とした比較的に低所得層を直撃している。その結果、もともと存在していたグローバル資本主義の社会的格差は一層拡大し、社会の存続を脅かす危険水域に達している。

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  • ヤスの第四次産業革命とブロックチェーン
  • 昨年から今年にかけて仮想通貨の高騰に私たちは熱狂しました。しかしいま、各国の規制の強化が背景となり、仮想通貨の相場は下落しています。仮想通貨の将来性に否定的な意見が多くなっています。しかしいま、ブロックチェーンのテクノロジーを基礎にした第四次産業革命が起こりつつあります。こうした支店から仮想通貨を見ると、これから有望なコインが見えてきます。毎月、ブロックチェーンが適用される分野を毎回紹介します。
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