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知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
vol. 028
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みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。
今回は、滴滴出行という企業についてご紹介します。
滴滴出行は、タクシー配車アプリから始まり、ライドシェアサービスなどを中国で展開している企業です。日本でもDiDi(ディディ)として、タクシー配車やフードデリバリーサービスなどを展開しています。
その滴滴が、上海市でロボタクシーの試験営業を始めました。すでに一般の乗客を乗せています。現在は監視員が乗車し、自動運転がままならない状況での手動運転と、自動運転中の安全確認をしていますが、将来は監視員が乗車しない無人ロボタクシーを視野に入れています。これで、長沙市で百度(バイドゥ)がロボタクシーの試験営業と合わせて、中国はにわかにロボタクシーが賑やかになってきました。
滴滴出行は、すでに2030年までに100万台のロボタクシーを投入すると宣言しています。
この滴滴出行は、すでにタクシー、ライドシェア、シェアリング自転車、オンデマンドバスなどの駒を揃えていて、MaaS(マース)にいちばん近い企業とも言われています。MaaSとはMobility As A Service(サービスとしてのモビリティ)の略で、簡単に言えば、地図アプリ上で目的地を検索すれば、利用するモビリティを表示してくれ、その場で予約、決済まで済んでしまうというものです。最終的に目指すところは、月額固定料金などで移動し放題のサブスクリプションサービスに近づくことです。
中国の場合、鉄道、地下鉄、路線バスなどは公営で、オープンデータ化が進んでいるので、滴滴出行は、すでにMaaSをやろうと思えばやれる状況になっています。しかし、簡単ではありません。滴滴出行も、ライドシェアで乗客が運転手によって殺害されるという悲惨な事件が起こり、安全対策に追われる時期もありました。
今回は、滴滴出行とはどんな企業かをご紹介し、MaaSがどこまで進んでいるのかを考えます。
知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 028
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