2020年 第 25号
【長尾和宏の「痛くない死に方」】
皆さん、こんばんは。長尾和宏です。毎日毎日、雨、雨、雨。
今回の豪雨の被害に遭われている皆様のことが心配でなりません。特に、未曽有の
豪雨を経験したという熊本県南部。この水俣市の医師会には、3年連続お世話にな
り、講演会に呼ばれています。今年の2月にはお隣の芦北町でも講演会をして、そ
う、あの日も雨だったのだが、平日の真冬の夜にもかかわらず大勢の町民の方々が
足を運んでくださった。あそこに来てくれた方々が、今、途方に暮れていると思う
と本当に胸が痛いです。
しかし。今年は大変な夏になるだろう。ここ数年、「今までに経験したことがない」
という表現をニュースで聞きます。豪雨、台風、猛暑。停電。私のクリニックも、
一昨年9月の大風で壊れた箇所を修理したばかりです。
日本はもはや亜熱帯。何が起きるかわからない。しかしまさか、そこにコロナ禍が加
わるなんて、一体、誰が想像したことでしょうか。運命はいつだって、予測不可能。
時間という渦のなかで、文字通り、「命が運ばれていく」のが運命なのである。
思い通りの人生なんて、生きられるわけがありません。
長い人生、そりゃ、「点」で見たときは一見、うまく事が運んだ気になるかもしれな
いけれど、それは幻想ってものだ。どんなにじっとしていたって、人の運命は容赦
なく、刻一刻と変わっていく。そこで抗ったり、闘ったり、刹那の幸福感を誰かと
分かち合うことこそが、人生なのだ……そんなふうに今思えるのは、このメルマガ
でもお知らせしたとおり、先週金曜日に、例の「譲カード」を作られた石蔵文信先生
とお会いしたことも関係しています。
〇石蔵文信先生の「譲カード」とは?
~「若い人に高度医療を譲ります」 医師はなぜ「譲カード」を作ったのか~
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