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伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』
第390号2020.7.21配信分
●マツダロードスターから透けて見える未来
マツダロードスター(MAZDA MX-5)、四代目となる現行モデルはNDの型式名
で親しまれている。1989年の初代からNA、1998年NB、2005年NCと来て、
2014年9月舞浜アンフィシアターでワールドプレミア。スペインのバルセロナ
とアメリカ・カリフォルニア州モントレーで同時開催となった。あと一月余り
で丸6年、2015年5月の発売から数えても5年余の歳月が流れたことになる。
過去の例を辿るとロードスターは7~10年でフルモデルチェンジされている。
初代NA型はバブルの絶頂期に、マツダが国内シェア拡大を期して展開した販
売5チャンネルの一つユーノス店のブランドアイコンとして位置づけられた。
当初のユーノスロードスターという車名に懸けられた国内市場向け呼称(後
にマツダロードスターと改称)と、マツダMX-5ミアータと命名された海外
向けタイトルの間にあるギャップは、ついこの間まで存在した内外別呼称にみ
られる市場認識が垣間見れて興味深い。
一方でロードスターは、当初からグローバル市場が企画の要となっていた。
特に最有力市場の北米での成否が至上命題として掲げられ、同市場の現地スタ
ッフの支持がなければ日の目を見ることはなかったと言われている。それにつ
いては歴代モデルすべてに共通する課題であり、スポーツカーに極端なほど冷
淡な日本の社会システムに対して常に現実的な対応を取ってきたマツダの経営
陣と見識と開発陣の熱意には経緯を評する必要がある、と思う。
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