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ビジ選☆リーダーズ Vol.863『あえて数字からおりる働き方』(尾原和啓)

ビジネス選書&サマリーリーダーズ
■1人でも、つながりながら自由に働く 組織が個人を一生守ってくれることはない。自力で生き残こらなけ ればならない。そんな空気を感じ「力をつけねば」「人脈を増やさ ねば」「有名に、何者かにならねばと焦り、躍起になる人がいる。 だが、多くの場合うまく行かない。人生が100年になり、仕事の半 分がAIに置き換えられる中、新型コロナウイルスが流行し、オン ラインファーストの社会へと変化が加速している。 そんな激動の時代に、生き残れる「何者か」になるためにはどうす べきかか?組織に依存せず、1人でも周囲とつながりながら、自由 に働くにはどうしたらいいのだろうか? 「役に立つ」から生き残れる。だが、誰もがネットで高速学習がで きる時代だ。役立つだけでは競争過多になる。大事なことは「あな たに仕事を頼みたい」といわれる存在になることだ。 自分が誰かにとって「意味のある」存在になるのだ。その積み重ね で、よりたくさんの人にとっての「意味のある」存在になれる。そ うやって人は「何者か」になっていくのだ。 ★ 小さくても「ありがとう」と言われることだ。不安と焦りから、つ いわかりやすい数を追いがちだ。「目の前の人のこと」より「自分 のこと」にばかり一生懸命になっている。 誰かにとって意味のある存在になることが難しくなったのは「お金」 のせいだ。もともと商い「有り難う」の物々交換だった。だが、物々 交換は相手を探し出すことが大変だ。 肉や野菜などは交換相手を探すうちに腐り、価値が減ってしまう。 お金という「価値を数値化」するものに置き換えれば、肉なら肉屋、 野菜なら八百屋という風に交換しやすくなる。 だが、そのせいで誰かから「有り難う」と直接言われる機会を失っ た。それが、誰かにとって「意味のある」存在になれる機会を減ら してしまったのだ。 ★ 「いいね!」の数やフォロワー数も同じだ。数値に変換すると、一 人ひとりからの「ありがとう」の意味が薄れ「いいね!」やフォロ ワーの数ばかり追いかけるようになる。 仕組みを提供する企業や組織からすれば、数値、貯金、偏差値、順 位を追いかけることを快感とし、盲目的に追いかけてくれたほうが 楽だ。意図的に病みつきになることを加速することもある。 だが、それは提供者の論理だ。「数字のオバケ」に負けずに「自分 の物差し」を育てるべきだ。そのためには誰かから「ありがとう」 と言ってもらえるGIVEを繰り返すことだ。 ギブを繰り返すことで、特定の誰かにとっての「意味のある」存在 になれる。特定の誰かにとって「意味のある」存在になることを重 ねていくのだ。 それにより、流れの中で特定の人たちに呼ばれる「何者か」になる ことができる。あえて数字を追う世界から降りることで「意味のあ る自分」を見つけることができるのだ。 ★ これまでは、用意された問題を素早く正確に解くことが重要だった。 そういう時代においては、近くにいる同質な仲間とスクラムを組ん で走ることが成功ルールだった。 しかし、現代のように変化が激しく、昨日までの正解が突然通用し なくなる時代においては、遠くの人と緩くても意味ある絆で多様に つながっているほうがいい。 誰かが穴に落ちても、他の誰かは傷が浅かったり、むしろ時代の前 線に立っていたりして助け合うことができるからだ。同質な仲間で 固まり過ぎると、全員が穴に落ちるリスクが増える。 何か1つに依存した状態から自立すべきだ。依存しないのでなく「依 存先を複数に増やす」のだ。少数でも、遠くの人から「あなたを助 けたい」と思ってもらえる意味のある存在になるべきなのだ。

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