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第600回 米中の武力衝突はあるのか?前編、ジョン・ホーグの最新予言

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…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━… 第600回 米中の武力衝突はあるのか?前編、ジョン・ホーグの最新予言 …━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━… ▼今回の記事 今回はメインテーマとして、米中が武力衝突する可能性について詳しく書く。日本では知られてないことも多いので重要は情報だ。記事が長くなるので、前編と後編に分けた。今回は前編である。 次に、このメルマガでは頻繁に紹介しているジョン・ホーグの最新予言を紹介する。 ▼米中は武力衝突するのか? それでは早速今回のメインテーマを書く。米中が武力衝突する可能性についてである。 米中の緊張が続いている。今後、緊張が緩和する目処はまったくたっていない。 7月1日、中国海軍は南シナ海で演習を開始した。中国海軍は、それぞれ黄海、東シナ海、南シナ海に対応する3つの戦区海軍(北部戦区海軍、東部戦区海軍、南部戦区海軍)で、同時に大演習を実施しており、南シナ海における演習はその一環である。また7月6日には、中国が領有権を主張する南シナ海の岩礁に造成した人工島に飛行場を完成させ、民間航空機を着陸させた。 7月4日の米独立記念日には、これに呼応して米海軍も、「ニミッツ」と「ロナルド・レーガン」の2隻の空母機動部隊を南シナ海に向かわせ、飛行訓練を実施した。これは、近年南シナ海に展開したなかでも最大規模の艦隊であるという。 さらに台湾も、7月13日、中国による台湾侵攻を想定した実弾演習、「漢光36号」を開始した。17日まで5日間続き、16日には蔡英文総統が視察した。今回の演習には、装甲部隊や機械化歩兵部隊などで構成された「聯合兵種営」や、政府要人が拉致された場合に出動する「特勤隊」が初めて参加した。 そうした緊張の続くなか、7月23日、ポンペオ米国務長官は、「共産主義の中国と自由世界の未来」という題名で、中国を強く非難するスピーチを行った。まず、習近平国家主席を名指しして「全体主義の信奉者だ」と強く非難。アメリカはこれ以上、中国の国力と影響力が拡大すれば自らの国際的地位を脅かしかねないとの危機感から対中強硬姿勢を強く打ち出した。 さらに演説では、「中国の人々と関わり、力を与える」と訴え、「中国の人々は、自由を愛する活力旺盛な人たちであり、中国共産党とは明確に区別すべきである」と中国国民に自由のために立ち上がり、共産党の一党独裁を打破するように訴えた。 また、中国からの自由を確保するためには同盟国の結束が必要だとし、日本を含めたアメリカの同盟国による中国包囲網の構築を主張した。 このような動きと平行して、7月21日に米政府は在ヒューストン中国総領事館の閉鎖を突如求めた。ここが中国によるスパイ活動の拠点であるという理由だ。そして翌24日には、これの報復として、今度は中国政府が四川省成都の米総領事館の閉鎖を要求した。 国が対立した場合、相互の外交官の追放を行うことは比較的によくあることだ。アメリカやイギリスとロシアは、相互の外交官の追放を過去に何度か行っている。しかし、在外公館の閉鎖を相互に行うのは過去にもほとんど例がない。これは米中の対立が非常に高まっていることの現れだ。 ●米中武力衝突の警戒 こうした状況なので、米中の武力衝突が起こるのではないかとの懸念が広まっている。それは、ネットのSNSやブログのようなセンセーショナルな情報を好む媒体ばかりではない。主要メディアでも、米軍は中国が領有権を一方的に主張し、飛行場や機関砲も備えた南沙諸島の人工島を爆撃する可能性を指摘するメディアも多くなっている。 そうした有事の状況になったときに、日本をはじめアメリカの同盟国の立場や行動を予測し、分析する記事も多くなっている。もし本当にそうなったとき、中国との経済関係の強い多くの同盟国は、中国とアメリカという2つの超大国に挟まれ、厳しい対応を迫られることになることだけは確かだ。 ●アメリカの対中国方針の転換 この武力衝突の可能性さえささやかれる現在の米中対立の背景には、トランプ政権が打ち出したアメリカの対中国政策の基本的な転換がある。 1949年に中華人民共和国が建国された後、中国を国際社会から完全に排除する「中国封じ込め政策」を続けて来たアメリカは、1970年代のニクソン政権のとき、この政策を大きく転換し、中国融和策を採用した。その目的は、ソビエトとの冷戦のなか、中国をアメリカ側に引き寄せ、ソビエトから引き離すことであった。この融和策は1989年の天安門事件や1991年のソビエト崩壊後も堅持された。

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