メルマガ読むならアプリが便利
アプリで開く

vol.033:BATがBATである理由。トラフィック制御からの視点

知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
  • 2020/08/17
    • シェアする
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 033 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。 今回は、BATについてご紹介します。 BATというのは、百度、アリババ、テンセントの3社のことで、米国のGAFAと同じように、中国のテックジャイアントを表す言葉として有名です。 しかし、ただ企業価値や売上高が大きなテック企業3社というわけではありません。近年、百度は売上高が頭打ちになり、上位3社から脱落をしそうになっています。また、未上場であるために企業ランキングに顔を出すことは少ないですが、ファーウェイの売上高は、BAT3社の合計とほぼ等しく、BATではなく、HATという言葉を使うべきだと主張する人もいます。 しかし、BATはやはりBATなのです。ひとつはBAT3社がシナジー効果のあるテック企業に積極的に出資をするために、中国のテック企業の多くは「百度系」「アリババ系」「テンセント系」に分類されます。 もうひとつは、インターネットのトラフィックをBAT3社が抑えていることです。ネットビジネスは、大量のアクセス(トラフィック)を集め、それをどのように分配するかで利益を生み出していきます。例えばグーグルであれば、質の高い検索サービスで大量のトラフィックを集め、それを広告という形で外部サイトに分配することで広告料を稼いでいます。 中国のネットのトラフィックは、BAT3社がいまだに支配をしている状況が続いています。 今回は、BATが、このトラフィックをいかに制御して、ビジネスに結びつけているかという点をご紹介します。ここを理解することで、BAT3社及びその系列化されたテック企業の競争の仕組みが理解できるようになります。また、このトラフィックの構造は中国だけのことではなく、ひとつの必然の原理のようなものなので、他国の競争についても深く理解ができるようになると思います。

この続きを見るには

この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)
これはバックナンバーです
  • シェアする
まぐまぐリーダーアプリ ダウンロードはこちら
  • 550円 / 月(税込)
  • 毎週 月曜日