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vol.034:中国の人工知能産業は、米国にどこまで迫っているのか

知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
  • 2020/08/24
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 034 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。 今回は、人工知能産業についてご紹介します。 中国では、人工知能の応用が相当に進んでいます。最も鮮やかな例は、杭州市の都市ブレインの導入でしょう。交通信号をネットワーク化し、渋滞との関係を機械学習。明滅時間を制御することで渋滞をなくそうという試みです。 杭州市は2016年から段階的にこの都市ブレインを導入していき、2018年には市内主要部に拡大をしました。効果は劇的でした。それまで杭州市は、全国の渋滞ランキングで5位という渋滞都市でしたが、都市ブレイン導入後の2018年末には57位まで下がっています。 この都市ブレインは、アリババ傘下のアリクラウドが開発したもので、蘇州市やクアラルンプールなど、国内外の10数都市での展開が始まっています。 また、個人的に面白い応用だと感じているのが、電話応答です。中国では営業電話という迷惑電話が常態化しています。そこで、知らない番号から電話がかかってきたら、人工知能が応答してくれる「小問秘書」などのサービスがあります。迷惑電話を撃退してくれるのではなく、ちゃんと人工知能が相手の話を聞いて、それに適切な受け答えをして、どんな内容の電話であったかを後でちゃんと教えてくれます。 また、菜鳥などの宅配物流企業では、届け先に在宅かどうかを自動的に電話をかけて、宅配便スタッフに結果を知らせるシステムを稼働させています。これも、相手の話を聞き取って理解をし、在宅か不在かだけでなく、何時の再配達が都合がいいのかまで理解します。 つまり、そのうち、中国では事務的な電話は、人工知能がかけて、人工知能が受け、人工知能同士が話をするメディアになるかもしれません。 いつものことですが、基礎研究のレベルはともかく、実際に使ってみるという点では中国は本当に早いと思います。 では、中国の人工知能研究、産業は米国と比べてどのくらいのレベルにあるのでしょうか。研究面ではやはり米国が進んでいることは間違いありません。しかし、産業への応用となるとどうなのでしょうか。 今回は、中国の人工知能産業が、米国と比べてどのくらいのレベルにあるのかを考えてみます。 知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 034 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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