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ビジ選☆リーダーズ Vol.867『最高のパフォーマンスを引き出す習慣術』(大塚邦明)

ビジネス選書&サマリーリーダーズ
■仕事の効率を上げる「体内時計」とは? 脳は、本人が意識するよりずっと前に活動を始めている。自発的と 思っている行為も無意識に始動しているのだ。人間の生命には広大 な無意識の世界があり、脳が色々なことを決定しているのだ。 1秒当たり1100万余りの信号が脳に送られている。そのうち、人が 意識して処理できる信号は、多くて50個だ。残りの信号は、すべて 脳にある五感以外の信号を受け取る無意識の箱にしまわれるのだ。 その信号を無意識に利用して、人は人類誕生以来、環境に適応し、 進化してきた。見えない世界に目を配り、聞こえない世界に耳を傾 けることが、パフォーマンスを向上させる基本なのだ。 ★ 人類の知力の源は「体内時計」と「腹時計」だ。この時計は、1000 億個ある脳神経細胞と、その10倍以上ものグリア細胞の間で機能的 な連繋網を作っている。 「体内時計」と「腹時計」はジャンクDNAを操り、不都合な遺伝 子を好都合な遺伝子に様変わりさせている。そうして多様な生命活 動を生み出してきたのだ。 「何を食べるか」「どれくらい眠るか」など、日常生活がジャンク DNAに働きかけ、常に改変している。つまり、暮らしぶりを変え れば、不都合な遺伝子を好都合なものに変えることができるのだ。 一方、現実の世界に目を向ければ、30数億年をかけて獲得してきた 体内時計の能力は、光環境の変化やコミュニケーションの複雑化、 あるいは超高齢社会の深刻化により発揮しづらくなっている。 睡眠と食事、運動などの生活を見直せば、乱れた体内時計のリズム は修復できる。体内時計の能力を十分活用するには、現実の世界と どう向き合っていくべきかの工夫を知っておくことが大切なのだ。 ★ 体の中で刻まれるもう一つの時間管理、それが「体内時計」だ。体 内時計の研究は、最近急速に進歩し、生活のパフォーマンスをあげ るための健康関連の科学は急進展した。 体内時計には、親時計と子時計がある。脳にある親時計は、体の隅々 の細胞が持つ子時計に指令を出してフル活用し、人の心・技・体の エネルギーバランスをバージョンアップしている。 親時計をシンフォニーの指揮者とすれば、子時計は楽器を奏でるプ レーヤーたちだ。両者がピタリと連携すれば、メリハリをつけて、 体の細胞を操ることができる。パフォーマンスは大きく上がる。 体内時計は、時間の周期的な変動に応答しながら、体と心を最適な 状況に微調整している。同時に予期せぬ自然環境の変化にも適応す る。人が人間時代を築けたのは体内時計の適応能力のおかげなのだ。 ★ 長年、体内時計の中で時を刻んでいる細胞、すなわち、時計細胞は、 ニューロン、すなわち神経細胞と考えられてきた。ところが、最近、 もう一つの時計細胞が発見された。 ニューロンの時を刻む遺伝子が働いているのは昼間だけで、夜はア ストロサイトというグリア細胞が働いている。これらは、互いに連 絡を取り合いながら、働く時間帯を夜と昼に二分している。 パフォーマンスを上げるには、昼だけでなく夜への配慮も必要だ。 夜に時を刻む時計遺伝子は、アストロサイトだ。こちらへの働きか けこそがビジネスパーソン成功コツなのだ。 なぜなら、神経ネットワークへの連絡速度は、ニューロンよりアス トロサイトのほうがはるかに高速だからだ。しかも、その高速道路 は1本だけではない。数本の高速連絡網を使用している。 瞬時に大量の脳神経に指示を送り、一つに束ねて、まとまった振る 舞いをさせる能力は、ニューロンよりもアストロサイトのほうが、 ずっと効果的にできるのだ。 グリアは、体内時計だけでなく、眠りの質を上げることにも関わっ ている。眠りで記憶力を高めたり、眠り質を向上させたり、アルツ ハイマー病を予防したりするのは、すべてグリアの働きなのだ。

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