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【死んでも書きたい話】 「アルカイダが身代金を要求」の報道に混乱する

安田純平の死んでも書きたい話
今回は日記の2015年12月19日から24日です。 よろしくお願いいたします。 【2015年12月19日(土曜日)】=拘束175日目 イスラム刑務所で、イスラム法でなければ軽犯罪か無罪の人を見つけ、その家族や近所を訪ねる。灯油の出所や製油所に行ったらイスラム国(IS)から来たタンクローリーがいるのでは、などと考える。早めに済ませて出ないと狙われるかも、とも。 明け方、自称イエメン人のアブドゥルが来てフロ。すっきりする。朝飯後、布団に入ってると爪切り持ってきて灯油も追加。ご機嫌なのか。あと10日しかないし、だといいが。フロ入ったので運動しないことにしたが、電気ないので寝るしかない。 17:00過ぎまでひたすら寝ても暗い。アブドゥルが久々の薄いピザ。電気の契約変えたのでは?毎日18時過ぎからなのはいくらなんでも酷い。 アハラルがおとなしいのも奴らが余裕なのも、すでに支払いが決まったから?すぐ終わるから、と妥結した?「11日後」に解放というのは単に半年だからとか、日本側に「時間稼ぎするな」と言ったら「払わない」と言われた、というわけじゃない?アハラル来る前に支払い決める理由は?日本側が大きなニュースにさせないために年末年始選んだ?今からまた生存証明取る?日付決まってるのに? あれが最後の生存証明とすると11月には額が決まってたことになり、払うことはさらに1カ月以上前に決めてたことに。10月頭には払うことにしてた?最初に家族の連絡先などを書かされたのが8月。それから交渉2カ月ちょっとで払うことに決めた?奴ら正体明かした?だからといって払う?そんなすぐに? 帰れたら楽しいに決まってる。でもその時だけのこと。学生時代にカヌー旅したユーコン川も中途半端で帰って後悔している。学生時代に空手の試合に出たが中途半端だった。ここで踏ん張らないとオレは一生、中途半端で終わる。戦えなかったが、オレの戦いは取材。これだけは成功させないと。 【2015年12月20日(日曜日)】=拘束176日目 イスラム刑務所で死刑囚密着。家族や近所の人、被害者等も取材し、イスラム法が治安守った例とする。イスラム法でなければ罪でないか、軽微な例も同様に取材し、イスラム法が人々を縛る例とする。イスラム冒涜などで刑務所にいる例など。どうやってイスラム警察が事件発生を認知したのか。密告ならアサドの悪口言ったら密告されて逮捕と大差ない監視社会ということだが、イスラムラならOKとか言うのか。

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  • ジャーナリスト安田純平が現場で見たり聞いたりした話を書いていきます。まずは、シリアで人質にされていた3年4カ月間やその後のことを、獄中でしたためた日記などをもとに綴っていきます。
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