■好かれる人の見た目と仕草
人間関係に悩む人は多い。その改善こそが重要だ。鍵を握るのが、
コミュニケーションだ。それなのに、学校でも会社でも、コミュニ
ケーションの方法について習う機会はほとんどない。
その良し悪しは、見た目や仕草、話し方や行動に現れる。たとえば、
笑顔だ。誰かがあなたを思い浮かべた時、「笑顔のあなた」を思い
出すくらいいつも笑顔でいることだ。必ず好かれるはずだ。
心理学では、内側のものは外側に現れるという。つまり、笑顔でい
るだけで、無意識に「私はあなたに心を開いています」と相手に伝
えていることになるのだ。
ある研究によると、卒業アルバムで笑顔の人とそうでない人の人生
を追跡すると、あまり笑っていない人の離婚率は満面の笑みの人の
5倍だった。笑顔は人間関係に大きく影響するのだ。
表情を笑顔にするか、仏頂面にするかは自分でコントロールできる。
笑顔は誰かを幸せにする。卒業アルバムで笑顔だった人が結婚生活
が続くのは、ずっと笑顔の贈り物をし続けてきたからだ。
★
人は、自分に強い興味・関心があるものだ。地球の裏側にいる貧困
で困っている人よりも、自分の虫歯の痛みのほうが気になるのが人
間だ。だから、人間関係では自分でなく相手に関心を向けることだ。
つき合いが長続きしない人のLINEのメッセージは、自分の報告のみ
で終わる。「今日は公園に来ています」「今、ハンバーグ食べてい
ます」という感じだ。
つき合い上手な人なら「今日は天気が良いけど何してる?僕は公園
に来ています」「この店のハンバーグ美味しいから、今度一緒に食
べに行こうね」など相手のことが入っているはずだ、
人は、自分に強い関心があるものだ。だから、自分を気遣ってくれ
るメッセージをくれる人に好感を抱くのだ。心の矢印が相手に向か
っている人のほうが影響力は大きいのだ。
デール・カーネギーも「友を得るには、相手の関心を引こうとする
より、相手に純粋な関心を寄せることだ」と言っている。自分の報
告で終わる人は、自分にしか興味関心がない人だと思われてしまう。
★
程よい隙を作ることだ。完璧というのは威圧的で、近寄りがたいも
のだ。完璧すぎると人は共感も好感も持てないのだ。心理学では「し
くじり効果」という実験が有名だ。
難問のクイズに次々答えていく2人のテープを被験者に聞いてもら
う。最後に1人がコーヒーをこぼす。被験者がどちらに好感を持っ
たか調べるとコーヒーをこぼしたほうに好感を持つ人が多かった。
完璧そうな人ほど、隙を見せると他者からは親近感が湧く。好かれ
る人は、相手に自分の完璧な姿でなく、弱い部分も見せるのだ。程
よい隙を作ることができるから、人から愛されるのだ。
★
人は、成長するとこれまでの環境や人間関係が合わなくなる。子供
用の服を大人になったら着られないのと同じだ。だが、潜在意識に
は現状維持メカニズムがある。
友人たちは、成長した友人より、以前と変わらない友人に安心を持
つものだ。変化は、人にとって恐怖なのだ。だから、周りの人は成
長した人を引き戻そうと批判することがあるのだ。
人が成長するには「どんな環境に身を置くか」「どんな情報に触れ
るか」そして「どんな人とつき合うか」が大事だ。3年間、人間関
係に変化がないとしたら、その人は成長していないのだ。
環境も、情報も、付き合う人も変わらなければ成長しないからだ。
自分が成長を遂げると、自然と今までつき合ってきた人とは合わな
くなる。無理に以前の関係を保とうとすればストレスになる。
誰かと別れることで、今のレベルに合う人と出会うことができる。
だから、自分と合わなくなった人のことでクヨクヨしている人は、
魅力的でない。好かれるには、嫌われる勇気も必要なのだ。
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