- Arcadia Rose -「 K 」のセルフカウンセリング&心理セラピスト講座 上級編
第31回-01 『人間関係問題を解決する01 基本的な考え方と解決の手順』
みなさん、こんちには。
Arcadia Roseの「 K 」です。
『セルフカウンセリング&心理セラピスト講座・上級編』を購読していただきまして、
どうもありがとうございます。
悩み相談の中でも多いのが「人間関係」の悩みです。
しかしながら、人間関係がとても「得意な人」と「苦手な人」がいます。
この差は一体、どこにあるのでしょうか。それは「技術」です。
じつは、人間関係とは「スキル」なのです。
その「技術」を磨いていくことで誰もが問題解決出来るようになります。
今回から、シリーズで「人間関係」とその「技術」を解説していきます。
がんばってください。
それでは、はじめましょう。
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<人間関係が得意な人 問題解決の基本手順>
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人間関係は「スキル」ですので、得意な人は悩むことはありません。
その一方で、苦手な人は悩みが尽きない状態の人もいます。
じつは、それは「スキル」の差です。
人間関係は「気配り」「会話法」などの「スキル」が必要なのです。
つまり、これは「スキル」を磨けば誰でも上手になるということです。
本来、スキルがあれば人間関係はさほど難しい問題ではありません。
たとえば、まったく同じ問題であっても、
スキルの低い人は悩みますが、高い人は悩みません。
〇:Aスキルが高い → 悩まない
×:Bスキルが低い → 悩む
これは悩み全般に言えますが、悩みの難易度は、
絶対的なではなく、相対的なものだと言えます。
「スキル」が高ければ一瞬で解決策が判るようになります。
どうして、一瞬で解決策が見えるようになるかと言いますと、
人間関係の問題は、ある程度パターン化されているからです。
後半で、実際に実例をお伝えしますが、
【このようなケースは、こう思考すると上手く行く】
【このようなケースは、こう対処すると上手くいく】
と、言ったように、ある程度解決への手順やコツがあります。
実際に、そのコツを実行することで、良い結果が出ます。
人間関係が得意な人と苦手な人がいるわけですが、
どうして、差がついたと思いますでしょうか。
それは、これまでの人生で解決してきた問題解決の量の差です。
〇:A人間関係が得意な人 ← 人間関係問題を多く解決してきた
×:B人間関係が苦手な人 ← 人間関係問題を解決してこなかった
この差です。
誰でも人間関係に悩まされることは嫌なことです。
しかし、得意な人は、嫌でも問題を解決してきたわけです。
一方、苦手な人は、問題解決を逃げてきた傾向にあります。
つまり、人間関係の問題に直面した時に、嫌なので、
解決をせずに我慢してやり過ごしてしまった人です。
〇:A人間関係が得意な人 ← 嫌でも問題を解決してきた
×:B人間関係が苦手な人 ← 解決せず我慢して過ごした
これを何年間に渡って詰みかねていくことで、
得意な人と苦手な人の差が大きく開くわけです。
そして、この経験がその人の性格にも影響を与えます。
人間関係問題が得意な人は、自分が上手に説明すれば、
どんな相手であっても、理解してもらえると考えます。
ところが、苦手な人は、話し合っても判ってくれない、
と考える傾向になっていきます。
そして、問題なのはここからです。
得意な人は、理解してもらえないのは
自分の説明の仕方が悪いからと考えます。
しかし、苦手な人は、理解してもらえないのは、
相手が悪いから、と考える傾向になります。
その結果、悩み相談に来るクライエントは
人のせいにする傾向があるというわけです。
もちろん、これは苦手な人を悪く言っているのではありません。
後程、これがものすごく役立つ情報だとしっかりと解説します。
ここで、人間関係の得意な人と苦手な人の
『性格傾向』をリストにまとめておきます。
このリストは、後半の実際に問題の解決に使います。
<A:人間関係が得意な人 性格傾向>
・自分の説明が悪いから、自分は理解してもらえない
・自分の説明の仕方を工夫すれば理解してもらえる
・自分自身の責任と考える
・相手のことを悪く言わない
・人に相談せず、自分で解決策を模索する
・相手に文句を言わず、自分の技術を磨く
<B:人間関係が苦手な人 性格傾向> (クライエント)
・相手の性格が悪いから、自分は理解してもらえない
・何を言っても無理、絶対に理解してもらえない
・相手のせいと考え、自分のやり方が悪いと考えない
・相手のことを悪く言う
・人に相談して、自分で解決策を模索しない
・相手に文句を言って、愚痴が多くなる
このような差がついてしまいます。
これは苦手な人が良いとか悪いという話ではありません。
しっかりと観察すると、このAとB両者の性格傾向が、
事実として確実に見て取れます。
後程、実践として実際に人間関係の練習問題を解いていきますが、
じつは、この『性格傾向リスト』が問題解決に大きく役立ちます。
もちろん、A得意な人はカウンセリングに相談に来ません。
カウンセリングに来る人とはBの性格傾向にある人達です。
クライエントとして相談にくる人は、前提として、
そのような性格傾向にあると知っておいて下さい。
人間関係の問題解決にはAとBの両方の
『性格傾向』を知ることがとても重要です。
AB両方の『性格傾向』をしっかり知っておいてください。
その上で、「解決策」を考えることが必要となります。
A:得意な人 → 自己責任と考え自分の伝え方を工夫する
B:苦手な人 → 相手が悪いと考え、自分の努力をしない
そして、人間関係問題の『解決策』は、
Aの考え方に同調させていくことで、解決に繋がります。
Bの考え方に同調してしまうと、解決は難解となります。
〇:Aの考え方に変えていく → 問題解決に至る
×:Bの考え方に同調する → 解決が難航する
つまり、具体的に言いますと、
<B:人間関係が苦手な人 性格傾向> (クライエント)
・相手の性格が悪いから、自分は理解してもらえない
・何を言っても無理、絶対に理解してもらえない
・相手のせいと考え、自分のやり方が悪いと考えない
・相手のことを悪く言う
・人に相談して、自分で解決策を模索しない
この上記の考え方を、こちらのAの考え方に、
<A:人間関係が得意な人 性格傾向>
・自分の説明が悪いから、自分は理解してもらえない
・自分の説明の仕方を工夫すれば理解してもらえる
・自分自身の責任と考える
・相手のことを悪く言わない
・人に相談せず、自分で解決策を模索する
・相手に文句を言わず、自分の技術を磨く
この考え方に近づけ、変えていく、ということです。
・そうした所に自然に「解決策」が見えてきます。
ここは、ちょっと難しいところですので、
誤解がないように、しっかりと読んでください。
これは、どちらかと言うと『薫陶』に近いイメージを持ってください。
『薫陶』とは、徳で人を感化して育てるということです。
BからAへと『薫陶』によって変化させていくわけです。
基本的に『薫陶』のイメージで問題解決をしていきます。
それをする為には、AとBの両方を知る必要があります。
その上で、Bを否定しつつAへと感化していくわけです。
【Bを否定しつつ、Aへと感化です】
つまりこれは、クライエントの言葉にしっかりと耳を傾けつつ
クライエントの考え方を肯定せず『否定する』ということです。
他者の意見を否定するとは、「え?」となるかと思いますが、
そうです、『否定する』わけです。とても大切な工程です。
一旦、「否定」することが手順として必要となります。
正しい道に進むには、一旦、間違った道を否定しないと
その先に進むことが出来ない場合があります。
間違いを認める為に、これまでの道を否定することは
じつは、とても大切です。たとえば、
2×3=8と間違っているところを、一旦、否定して、
2×3=6と修正してくというイメージを持ってください。
2×3=8のクライエントの考え方を肯定したらダメです。
肯定すると、いつまで経っても問題解決できなくなります。
楽器の練習と上達の関係も同じです。
これまでの練習方法が間違っていた場合、
一旦、これまでしていた方法をしっかりと否定し、
しっかり間違いを認め正しい練習方法に切り替えないと
決して上手に弾けるようにはなりません。
これは『前進の為の否定』です。
ところが、正しい練習方法を教えてあげても、
なかなか自分を変えない人もいます。
なぜかというと、これまでやっていた
練習方法が染みついて変えるのは大変だからです。
惰性で今までどおり弾いていた方が楽だからです。
「あぁ、でもその方法だと絶対に上手く弾けないよ」
と、言い方は優しくても、完全否定してあげないと、
なかなか練習方法を切り替えられないものです。」
その為、何かを大きくしっかり変える時には、
「否定する」ということが、とても重要なのです。
悩みや問題解決も、これと同じことがよく起こります。
なかなか自分の考えを変えようとしない人がいます。
自分の考え方や行動を変えることは大変であり、
惰性で今までどおり生きていた方が楽だからです。
そのような時は「否定」がとても重要になります。
もちろん、クライエントの考え方に、
闇雲に否定するわけではありません。
『カウンセラーの内側で否定の認識を保ちタイミングを待つ』
という意味です。
実際、クライエントに対しては、
「あ、2×3=8って考えている、ここが間違いだな」
「ここを何とか2×3=6と気づいてもらわなくては」
と、このような感じで「否定」と「解決策」を考えていくわけです。
それでは、具体的な問題解決の手順を解説していきます。
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