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アベノミクス継承政権買いの限界

マンさんの経済あらかると
  • 2020/09/14
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アベノミクス継承政権買いの限界 「市場はアベノミクスに関心」  本日14日には、自民党の新総裁を決める選挙が行われ、事実上の新総理が決まります。市場は「菅総理」を期待しているようです。安倍総理の退陣表明の際、日経平均は一時600円安となりました。安倍退陣は、株高をもたらしたアベノミクスの終焉ととらえられたためです。しかし、その後すぐに後継総裁に菅官房長官を推す声が自民党には多数と分かり、アベノミクス継承期待で、株はまた買い戻されました。  その後の立会演説会や候補者の討論会では、石破元幹事長が地方創生を中心に独自の戦略を展開したのに対し、菅官房長官と岸田政務調査会長がアベノミクスの継承を表明し、細部で違いはあるものの、いずれもアベノミクスを継続推進する姿勢を確認しました。石破氏でなければ、市場は安心、ということになるようです。 もっとも、新総裁は国民が選ぶわけではないので、各候補の主張は主に議員がこれをどう受け止めるかで決まります。その分、新総裁を選ぶ議員の見識が問われます。安倍退陣表明前の世論調査ではコロナ対応への不満もありますが、総じて内閣支持率が低下し、不支持率が大きく上回る状況でした。 しかし、菅、岸田両候補は安倍総理の7年8か月の労をねぎらうとともに、その政策成果を絶賛し、その継承を訴えました。日本人の情として、病気で退くリーダーに憐憫の情や慰労の気持ちを持つのはよくわかりますが、それとアベノミクスの礼賛とは別です。不支持の理由のトップに人間性が挙げられていたのは確かですが、内閣支持率の低下はアベノミクスへの疑問符でもあります。

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