田村耕太郎の「シンガポール発 アジアを知れば未来が開ける!」Vol.356
ネットフリックスで強くおススメします~いかにわれわれは巨大プラットフォーマーに行動予測され行動操作されているか
「カスタマーのことをユーザーという業界は、世界で2つしかない。ドラッグとソーシャルメディアの2つだけだ」から始まります。ユーザーには中毒患者みたいなニュアンスがあるんですね。自分自身のためにもと思いみましたが、SNSを使い始めた娘のために、とても良かったです。元グーグル、元フェイスブック、元ツイッター、元Uberのエンジニアたち、ハーバードやスタンフォードの心理学者や経営学者が総出で「ぶっちゃけ」話をしてくれます。
SNSの登場からアメリカでは10代や10代以下の自傷行為や自殺が増えているとのデータが紹介されます。人々は他人の評価をいかに気にして行動しているか?巨大プラットフォーマーが使うAIが、すでに大量のデータに基づく我々の行動分析を超えて、心理学に基づいて、我々の何万年も変わらない構造の「脳」の奥底に侵入して、我々を中毒にさせ、コントロールしようとしているか?
スクリーンの向こう側にいる相手は爆発的に進化しているAIという機械、こちらにいるのは何万年も進化が止まっている人間の脳です。勝負はついています。
投票行動へのインパクトの与え方も、プラットフォーマーのAIはさらにしっかり学んでいるようです。11月の大統領選挙は、そのプラットフォーマーのアルゴリズムを理解している中国やロシア(多分、北朝鮮も)のハッカーたちがすでに相当な介入を始めているらしいです。どちらが勝っても相当深刻な断絶と脆弱性がアメリカ社会に深く残りそうです。どちらを勝たせてもアメリカに深刻な打撃を与えることに成功しそうです。もちろん、今でも、そしてアメリカをぐらつかせた後は、格差が拡大しつつある日本にも、日本人が中毒になっているプラットフォームを使って、彼らは打撃を仕掛けてくるでしょう。
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