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言いすぎか!! 弁護士 北村晴男 本音を語る Vol.102

言いすぎか!! 弁護士 北村晴男 本音を語る
━=━=━=━=━=━=━=━= 言いすぎか!! 弁護士北村晴男 本音を語る ━=━=━=━=━=━=━=━= Vol.102 2020.9.30 ■□■…………………………………… 目次 ……………………………………■□■  【1】 『自社に不都合な事実を報道しない         マスコミに明日はあるのか』  【2】 『北村晴男の"素"』  【3】 『番組出演予定       イベント情報』 ……………………………………………  【1】 『自社に不都合な事実を報道しない         マスコミに明日はあるのか』 …………………………………………… ジャパンライフの山口隆祥(たかよし)元会長が9月18日、詐欺容疑で逮捕された。 朝日新聞は、「山口隆祥容疑者が安倍晋三首相(当時)主催の15年の『桜を見る会』に招かれたとする招待状を勧誘に使ったことが19年11月に発覚。安倍氏の推薦枠だった可能性が浮上し、国会で取り上げられた」と、あらためて「桜を見る会」が広告塔として使われていたことを報じた。  :  : ところで、皆さんは2018年2月5日に日本消費経済新聞という消費者問題の専門誌がスクープした記事をご存知だろうか。 山口元会長主催の二階俊博幹事長を囲む懇談会(2017年1月27日)の参加者メンバーには、メディアの大物たちが顔写真入りで掲載されている。 岸井成格さん(毎日新聞社特別編集委員)、田崎史郎さん(時事通信社解説委員)、島田敏男さん(NHK解説副委員長)、後藤謙次さん(政治コラムニスト)、倉重篤郎さん(毎日新聞社論説室専門編集委員)、橘優さん(元朝日新聞政治部長、同文化財団常務理事)、芹川洋一さん(日本経済新聞社論説主幹)といった錚々(そうそう)たる面々だ(肩書きは当時)。 日本消費経済新聞は、「業務停止命令を受けた事業者から、食事代や会場代を出してもらって継続的に情報交換会に参加していたとしたら、『主催者とは知らなかった』ではすまされないのではないだろうか。(朝日新聞の)橘氏に誘われたとしても、自らが判断して出席したはずだ。参加していたジャーナリストやマスメディアの解説委員らは説明責任があるのではないか」と報じたのだが……。  :  : ところが、日本消費経済新聞のスクープを、マスコミ各社は「二階幹事長もジャパンライフの宣伝チラシに」としか報じない。 マスコミは、なぜマスコミの大物たちが山口元会長主催の懇談会に参加していたことを報じないのか。 「桜を見る会」が広告塔に利用されたのと同じくらい重要なことが、「マスコミの大物たちが広告塔として利用されていた」という事実だ。重要な事実が2つあったときに、1つだけ隠すのは、「事実の捏造」に限りなく近い。 マスコミの大物が広告塔として利用されていたことをまったく報じず、「桜を見る会」が広告塔に利用されたことだけを報じて印象操作を行うのは、メチャクチャだ。  :  : 被害弁護団が9月18日に会見を開き、ジャパンライフの顧問を務めた元官僚らの報酬を発表。 永谷安賢氏(元内閣府官房長)に1,650万円、中嶋誠氏(元特許庁長官)に300万円、佐藤征夫氏(元科学技術庁科学技術政策研究所長)に1,780万円、松尾篤氏(元経済企画庁長官秘書官)に9,060万円、水庫孝夫氏(元消費者庁課長補佐)に360万円、橘優氏(元朝日新聞社政治部長)に約3,000万円、6人にあわせて1億6,150万円が支払われていた。 顧問料を破産管財人に返還するよう要請しているが、これに応じた元顧問はいないという。  :  : 9月24日(木)、東京弁護士会の臨時総会が行われた。執行部はこの臨時総会で、死刑廃止に向けた死刑執行停止を求める決議を行おうとしていた。 だが、この決議を否決しようと、若い1年目から16年目までの弁護士たちが、反対運動を始めた。そして、拙著『日弁連という病』(扶桑社、2019年)を読んだ若手弁護士から、「一緒にやりませんか」と声をかけてもらい、私も否決運動に参加した。  :  : 結果は、「出席者1人が代理人として行使できる委任状が10枚に限る」というめちゃくちゃなルールにやられ、ギリギリ可決されてしまった。まともな組織では絶対にあり得ないルールだが、それでも我々の力不足には違いない。 12時30分に始まった総会は、18時26分現在の出席者233名、有効委任状2,194通、議決権総数2,427で決議することになった。過半数は1,214だ。賛成がこれ以上なら「決議成立」、これ以下なら「否決」のはずだった。集計の結果、「賛成1,199」と発表された瞬間に「勝った!」と思った。過半数に15票足りないはず。ところがその後、「反対781」「棄権177」、よって「決議成立」と議長が述べ、愕然(ガクゼン)とした。何とこの時点で議決に参加できたのは出席者233、委任状1,924、の計2,157に過ぎず、過半数は1,079に変わっていた。有効委任状のうち何と270票が消えてしまった。

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