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第36回-01 『鬱02 無意識のウソに操られている糸を断ち切り鬱が回復する実例』

- Arcadia Rose -「 K 」のセルフカウンセリング&心理セラピスト講座 上級編
- Arcadia Rose -「 K 」のセルフカウンセリング&心理セラピスト講座 上級編 第36回-01 『鬱02 無意識のウソに操られている糸を断ち切り鬱が回復する実例』 みなさん、こんちには。 Arcadia Roseの「 K 」です。 この度は『セルフカウンセリング&心理セラピスト講座・上級編』を 購読していただきまして、どうもありがとうございます。 今回は鬱のシリーズ2回目。 私が実際に対応したケースで、一瞬で鬱を回復に向かわせた実例です。 鬱にもいろいろなケースがありますが、前回のユングのケースと同じく、 一瞬の示唆を与えるだけで快方に向かわせることが出来るケースがあります。 今回も深い内容となりますが、判りやすく丁寧に解説してきます。 がんばってください。 それでは、はじめましょう。 ――――――――――――――――――――――――――――――――― <前回の復習 重要事項の確認> ――――――――――――――――――――――――――――――――― 前回の講座ではユングが重度の精神分裂症患者を 驚くべき手法で回復させた実例をお伝えしました。 (精神分裂症は、現在は統合失調症) ユングは患者が無意識に行ってしまっていたことを ズバリ伝えたことで統合失調症から回復させました。 人は自分の思考や感情を抑圧し過ぎると 抑圧された思考に無意識に操られる現象が起きます。 これは第25講で解説しました。 『無意識のウソ』【ウソによる制御不能現象】です。 ストーカー行為が相手に迷惑が掛かると頭で判っていても どうにも感情を抑えられずにつきまとってしまう。 その場合、相手のことが好きという感情の他にも 『隠された感情』『無意識のウソ』 が存在していました。 「愛している」ではなく、本当は「相手に対する怒り」でした。 心の奥底では相手に対する怒りがあり、それを相手にぶつけたい。 その隠された想いに操られ、相手に付きまとってしまうわけです。 この場合は、しっかりと 「自分が執着しているのは、愛ではなく怒りから」 と、認めることで、無意識に操られなくなりました。 【無自覚のことを自覚することで操られなくなります】 それを示したのが25講のこの図でした。 この状態を「無意識のウソ」とお伝えしました。 25講の「まとめ」を見てみてください。 そこには、このように書かかれています。 【ウソによる制御不能現象】 ・自分のついたウソに操られ、自分をコントロール出来なくなる ・ウソを止めて、自分の感情を正直に認める、だけで解決 【無意識のウソを止め感情を正直に認めるだけで解決】 ウソによる制御不能状態から抜け出すには ・ウソを止め、現実を受け入れることが解決策 ・無自覚のことを自覚させることで解決となる 実際、ユングのケースもその通りでした。 統合失調症Aさんは【ウソによる制御不能】状態でした。 ・息子が汚水を飲むのを止めなかった ・「息子がいなければイイ」という想い ・息子がペストで死亡した ・自分が原因で息子を殺した自覚が無い 自分が汚水を飲むのを止めなかったことで 息子を殺したことにAさんは自覚がないのです。 この「無意識のウソ(矛盾)」状態では、 自分で精神状態を制御できなくなります。 これがAさんの重度の統合失調症の原因です。 ユングは「無意識のウソ」状態を 真実を伝えることで「解消」させたわけです。 Aさんが「息子がいなければイイ」との想いから 汚水を飲むのを止めず、息子を死にいたらせた。 この事実を伝えたことで「無意識のウソ」が崩れ Aさんは「現実」を直視する様になり回復しました。 ・【無意識のウソ・矛盾を止める】 ・【目を逸らしていた現実を直視】 これが「解決」のポイントです。 つまり、【ウソによる制御不能】の解決は ・現実から目を逸らすと精神が不安定に ・厳しくても現実を直視すると回復する ・無自覚のモノをしっかり自覚に変える これが大切です。 ユングのこの事例もそうですが、 重度の鬱であってもこれをするだけで、 実際に回復するケースが存在します。 一見すると、厳しい現実を突きつけると、 相手の精神が崩壊してしまうのではと考えます。 しかし、実際は、その真逆でした。 厳しい現実と向き合い【無自覚を、自覚の意識に変える】 これで、無意識に操られることがなくなり、 統合失調症から回復ができるのです。 確かに一時的には大きなショックを与えますが、 その後、みるみるうちに活力を取り戻しました。 ショックでも「厳しい現実を直視する」ことが、 精神のバランスを取り戻し解決に繋がるわけです。 <要点> ・思考、心、現実、の過度なズレが鬱に ・「無意識のウソ」を止め現実を直視する ・現実から目を逸らすと精神が瓦解する ・厳しい現実を直視することで回復する ・無意識に操られる現象が起こる時には ・無自覚のモノをしっかり自覚に変える これをしっかりと知っておいてください。 次は、実際にこれらの「知識」を使った、 鬱からの回復の実例を見ていきましょう。 ――――――――――――――――――――――――――――――――― <実例:ウソによる制御不能からの回復> ――――――――――――――――――――――――――――――――― それでは、【ウソによる制御不能】のクライエントを、 実際に、私が鬱から回復に導いた実例をお伝えします。 <実例:鬱からの回復> Aさんは相手の浮気・不倫が原因で離婚しました。Aさんはとても傷つきショックを受け、離婚に関わる出来事が起こり始めた頃から鬱になりました。Aさんはすでに離婚を完了させていましたが、鬱状態から抜け出せず、鬱が続き困っていました。そこで私のところに相談に来ました。 私は、まずはAさんから離婚や相手に対する想いを聞きました。その時、「何でもイイので、感じていることを話してください」「話した分だけ、溜まっていたエネルギーを吐き出したことになる、と言ったイメージで話してみてください」と伝えました。 すると、Aさんは離婚に対する辛さや苦しみを口にしはじめました。私はその話を「ええ、ええ、なるほど、そうなのですね」と、とくに共感することなく、肯定的かつ冷静に聞きました。通常のカウンセリングでは共感を示す方法もありますが、私はそれをしません。平常どおりに冷静に肯定的にしっかりと話に耳を傾けました。 すると、Aさんの話に違和感があったので、私はAさんに幾つか質問をしました。 私「相手の浮気に、まったく気づかなかったのですか」 A「はい」 私「まったく何にも詮索しなかったのですか」 A「はい」 私「それは、どうしてですか」 A「なぜでしょうか……」 Aさんは相手の行動が怪しいと感じても、まったく詮索しなかったとのことでした。そして、Aさんが詮索しなかった理由をハッキリと答えることが出来ませんでした。ここに1つの「矛盾」があり「無意識の隠し事」があると私は考えました。 この「矛盾する点が重要」です。矛盾する内容には「ウソ」が潜んでいるから矛盾してしまうわけです。そして私はAさんのウソを発見しました。 Aさんの話には確実に矛盾点がありました。「愛していた」「好きだった」と言うわりに「どう考えても、Aさんが相手に浮気をしやすい状況に【仕向けている】のです。 ユングのケースでは ・息子がペストで死亡 ・息子が汚水を飲むのを止めなかった これは無意識に息子が病になるように仕向けています。 これと同じようなことをAさんもしていたのです。 ・相手の浮気・不倫が原因で離婚して傷心状態に ・Aさんが明らかに浮気できる状態を作っていた これは無意識に相手が浮気するように仕向けています。 この「矛盾点」から「隠された事実」を導き出せます。 ユングが対応したケースでも、息子が汚水を飲むのを、 通常は「なぜ、止めなかったのか」と疑問に思います。 汚水を飲むのを「なぜ、止めなかったのか」 仮に、答えは「息子を愛していたから」としてみます。 これでは、『完全に矛盾』してしまいます。 つまり、この答えは事実上【ウソ】です。 この矛盾が生じないような思考が「本心」です。 それでは、コチラ↓はどうでしょうか。 「なぜ、飲むのを止めなかったのか」 「息子がいなければイイという想いがあった」 こちらの思考は『完全に矛盾していません』。 つまり、これが「本心」というわけです。 この隠された「本心」を、 本人に自覚させることが回復の鍵となります。 私のクライエントAさんも同じ状態でした。 通常は ・浮気されたくない → 浮気防止 このように考えます。 ところが、Aさんは、わざわざ自分から相手が 浮気しやすい状態を作っていたのです。 本当に浮気されたくないのであれば、 そのような行動はとらないはずです。 ・浮気されたくない → 浮気できる状態を作る これは『完全に矛盾』しています。 この矛盾を解消すると「本心」が見えてきます。 では、どうしてAさんは、わざわざ自分から相手が 浮気出来る状態を作っていたのでしょうか。 そこに「隠されたウソ」があるわけです。 では、どうしてAさんはわざわざ 相手が浮気出来る状態を作っていたのでしょうか。 それは、 『Aさんは、本当は相手に浮気をさせたかった』 わけです。いかがでしょうか。 ・浮気できる状態を作る → 浮気をさせたいから このように考えると『完全に矛盾がない』わけです。 完全に論理に筋が通ります。 つまり、これが「本心」です。 矛盾:浮気されたくない → 浮気できる状態に → 浮気 本心:浮気をさせたい  → 浮気できる状態に → 浮気 どうでしょうか。 このように、この場合の本心とは、 【論理的に矛盾がなく筋が通る方が本心】です。 Aさんが本当は「相手に浮気をさせたかった」としたら、 「浮気をしやすい状態」を作っていたことも頷けます。 つまり、ここで重要なことは

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