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伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』
第401号2020.10.13配信分
●50年前をリアルに語れる人は漏れなく還暦を過ぎている
私の興味は常に未来にある。向こう見ずでやって来て齢68を重ねた今も基本
的には変わっていない。運不運は誰にでも訪れるはずだが、高校入試以来運に
は恵まれた方だと思っている。裕福ではなかったので県立高校一本。滑り止め
の私学受験もせず、落ちたら就職?とも考えない。
中学の3年間で小6の身長がほとんど伸びず、高1の一学期までは前から5番
以内。それが秋になって突如として伸びる。毎日あちこちの関節から軋み音が
聞こえるような勢いで高2の新学期までに15cm(現在の178cm)伸びた。入学当初
部活をためらったのは低身長ゆえで、少し遅れたサッカー入部にも身が入らな
かった。秋になって突如として熱が入ったのは多分急激な身長増によるコンプ
レックスの解消からだろう。
基本ノンポリ。卒業前年の1969年は70年安保の学園紛争が高校まで下りてき
たタイミングだったが、ドカヘル/タオルマスクに角棒でエネルギーの発散を
試みる姿にはまるで共感できなかった。尻に火がついたまま3年の3学期まで
グラウンドに残りボール蹴りに熱中した。3年間を通じて職員会議の議題に挙
がる劣等生だったが、某私学にストレートで合格。3年になって部活を辞めた
同級生が同学受験で補欠合格だった。運の良さ以外に考えられない、と思う。
入学した法学部は千代田区神保町にあった。見た目も内部も気が滅入るほど
のオンボロ校舎(後に高層の新校舎に建て替えられ見る影もないが)で、ポス
ト70年安保のせいか構内には無気力の空気が漂っていた。週に一度体育の授業
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